道江様は外国語でコミュニケーションすることに対する心理的な障壁がなく、また向上心に溢れた大変明るく前向きな努力家でいらっしゃるので、私が注力すべきことは必要と思われるテクニカルな面でのアドバイスを提供することであると思っています。レッスンではなるべくスタンダードに沿った知識の習得やコンテクストを意識したトレーニングを目指し、日本語や日本文化・慣習などから発生する疑問の解消、また記憶に結び付けるため日本語での解説を加えながら進行します。着地点としまして、コース最終回では短いプレゼンテーションを含めほぼ英語のみを使用することを目標に進めています。また、レッスン外のお時間になるべく有意義に英語にengageしuseして頂くことを想定し、課題を考え取り組んで頂いています。
私自身、自己研鑽の一環として最近プログラミング言語を学んでいるのですが、「成人が新しい言語を学ぶ」ことについての発見が多々あります。言葉は生きており、時代の中でダイナミックに産みだされたり変化するものであり、AI翻訳の発展も目覚ましいです。そのような中で人が外国語を学ぶ意義は何かということに思いを馳せますと、言葉を発信するひとりひとりに様々なストーリーや世界観が存在し、選択した言葉が発するその人に帰属するという重さ故に物事が動いたり心動かされたりする点にあるのではないかと思います。おそらく道江様は、エグゼキュティブとしてお仕事される中でそのような事に気付かれ、英会話を一種のSocial Skillと捉え、ひいては長期的にビジネスにおいてCoordination Costを減らすことに繋がるとご判断なさったのではないかと想像しています。
毎回新しいコースを組むにあたっての打ち合わせの際、使用テキストや具体的な内容については勿論、最新の理論や理想論に至るまで講師間で時に熱く意見交換しています。引き続き少しでも道江様のご期待に添いお力になれますよう、私自身も進化してゆきたいと思っています。