「よろしくお願いします。」って英語でなんて言うんだろう?
英語で自己紹介するときに悩んだことはありませんか?残念ながら、英語には「よろしくお願いします。」という便利な表現は存在しません。
ですので、英語では全く別の、意味も全く異なる言い方をしなければなりません。日本語と英語は、それぞれ全く異なる文化のもとで発達してきた全く異なる言語なので「直訳」できない言葉はたくさんあります。その典型が「よろしくお願いします。」です。
このコラムでは、「よろしくお願いします。」に代わる英語の表現を、自己紹介の例文とともに解説していきます。
目次
1. 自己紹介「はじめまして、よろしくお願いします。」の英語表現
初めて会った人に対して、自己紹介のときにいう「よろしくお願いします。」は、英語では「お会いできてうれしいです。」や「お元気ですか?」と表現しましょう。
(It’s) nice to meet you.
It is a pleasure to meet you.
「お会いできてうれしいです。」
How do you do?
「お元気ですか?」
注意❶:初めて会ったときは “meet” を使う。2回目からは “see” を使う。(”Nice to see you again.”「またお会いできてうれしいです。」)
注意❷:” (It’s) nice to meet you.” は、”It’s” をつけると丁寧になる。”It is” と分けると更に丁寧になる。
注意❸:“It is a pleasure to meet you.” は非常に丁寧な言い方。”It is” と省略したり、”It’s” とするとカジュアルになる。
注意❹:”Nice meeting you.” は「お会いできてうれしかったです。」となり、初対面の人と別れるときに言う表現になる。ちなみに、この場合は “It was nice meeting you.” と過去形になる。 一方で、“Nice to meet you.” は初対面の人に会ったときに言う表現。
注意❺:”How do you do?” も、初対面の人に対して「よろしくお願いします。」のニュアンスがある。若干古風な言い方。
【カジュアル】例文:
A: Hi, I’m <Taro Tanaka>. Nice to meet you.
「こんにちは。<田中太郎>です。よろしくお願いします。」
B: Nice to meet you, too. I’m <Mike Tyson>.
「よろしくお願いします。<マイクタイソン>です。」
【フォーマル】例文:
A: My name is <Ken Tanaka>. How do you do?
「<田中健>と言います。よろしくお願いします。」
B: It is a pleasure to meet you. I’m <John Lennon>.
「よろしくお願い致します。<ジョンレノン>です。」
注意❶:相手の “Nice to meet you.” に 同じく “Nice to meet you.” で返す場合は、”you” を強めに発音する。
注意❷:“My name is (名前)” は若干かたい言い方。”I’m (名前)”の方が一般的。
注意❸:“How do you do?” と言われたときは “How do you do?” と答えることも可能。
2. 自己紹介「みなさん、よろしくお願いします。」の英語表現
複数の人に自己紹介するときの「みなさんよろしくお願いします。」も、英語では「みなさんにお会いできてうれしいです。」と表現しましょう。
(I’m) happy to meet you all.
It is my pleasure to meet you all.
「みなさんにお会いできてうれしいです。」
注意❶:“you” に “all” をつけて “you all” にすると「あなた方全て」という意味になる。
注意❷:“happy” を “glad” や “pleased” や “nice” にしてもOK。どれも同じようなニュアンスと思ってよい。”pleased” は若干上品な言い方。
注意❸:”my pleasure” を “a pleasure” “good” “great” “wonderful” “lovely” にしてもOK。どれも同じようなニュアンスと思ってよい。”my/a pleasure” は若干上品な言い方。
【カジュアル】例文:
Hi, I’m <Kenichiro Tanaka>. (Please) call me “<Ken>.
「こんにちは。<田中健一郎>です。<ケン>と呼んでください。」
Happy to meet you all. Let me briefly introduce myself.
みなさんよろしくお願いします。簡単に自己紹介させてください。」
【フォーマル】例文:
How do you do? My name is <Taro Tanaka>. It is my pleasure to meet you all.
「お元気ですか。<田中太郎>と申します。皆様よろしくお願い致します。」
I’m from Japan, but I’ve been living in the U.S. for <3 years>. I’m looking forward to working with you all.
「日本から来ました。アメリカに住んで<3年>になります。みなさまと一緒に働けることを楽しみにしております。」
注意❶:日本人の名前は、欧米人にとって発音しにくいことが多いので、簡単に発音できるニックネームも一緒に伝えるとよい。
注意❷:”I’m looking forward to working with you all.” も「みなさんよろしくお願いします。」と言うニュアンスがある。(下記参照)
3. 自己紹介「今日から、よろしくお願いします。」の英語表現
自己紹介の最後などに、「今日からよろしくお願いします。」や「これからからよろしくお願いします。」と言いたい場合は、英語では「(みなさん)仲良くしてください。」と表現しましょう。
I hope to get along with you (all).
「(みなさん)仲良くしてください。」
注意❶:”get along with 〜” は「〜と仲良くする」という意味。
注意❷:”all” をつければ「みなさん」に対していう表現になり、“all” をつけなければ「一対一」で使える表現になる。
【カジュアル】例文:
Hi, I’m <Hiroyuki Suzuki>. (Please) call me “<Hiro>.
「こんにちは。<鈴木浩之>です。<ヒロ>と呼んでください。」
I’m new here. I hope to get along with you all.
「新人です。(みなさん)これから/今日からよろしくお願いします。」
注意:” I hope to get along with you all.” はカジュアルな表現だが、新入社員などの挨拶にも使える。
ビジネスの状況で「これから/今日からよろしくお願いします。」と言いたい場合は、英語では「(みなさんと)一緒に働くことを楽しみにしています。」と表現しましょう。
I’m looking forward to working with you (all).
I’m excited to work with you (all).
「(みなさんと)一緒に働くことを楽しみにしています。」
注意❶:” I’m looking forward to 〜ing” は「〜することを楽しみにしている。」の意味。”〜ing” の形に注意。
注意❷:” I’m excited to〜” は「〜することにワクワクしている。」というニュアンスで若干カジュアルな表現。こちらは ”〜ing” ではなく「to不定詞」。
注意❸:両方とも ”all” をつければ「みなさん」に対していう表現になり、“all” をつけなければ「一対一」で使える表現になる。
【フォーマル】例文:
My name is <Ken Tanaka>. I’m a <Japanese certified public accountant>.
「<田中健>といいます。<日本の公認会計士>です。」
I was transferred from Japan to cover Japanese clients in the U.S. I’m looking forward to working with you (all).
「アメリカで日本の顧客を担当するために日本から転勤してきました。これから/今日からよろしくお願いします。」
【カジュアル】【フォーマル】例文:
Hello. I’m from <Japan>. I’m supposed to work here for <3 months as a trainee>.
「こんにちは。<日本>からきました。<研修生として3ヶ月間>ここで働くことになっています。」
I would like to learn a lot about <the U.S. market>. I’m excited to work with you (all).
「<アメリカの市場>について多くを学びたいと思っています。>。これから/今日からよろしくお願いします。」
注意:“I’m looking forward to working with you (all).” と “I’m excited to work with you (all).” は両方とも、自己紹介のあとの締めのことばの「よろしくお願いします。」として使える。
4. メールで自己紹介「よろしくお願いします。」の英語表現
メールで自己紹介するときの「よろしくお願いします。」の英語表現を例文で紹介します。
I hope to get along with you (all).
「(みなさん)仲良くしてください。」
I’m excited to work with you (all).
I’m looking forward to working with you (all).
「(みなさんと)一緒に働くことを楽しみにしています。」
注意:メールの場合は、「はじめまして、よろしくお願いします。」「みなさん、よろしくお願いします。」「今日から、よろしくお願いします。」は全て同じ表現でOK。
学校などのグループのみなさんに一斉にメールやSNSで自己紹介する場合の【カジュアル】例文:
Hi there, I’m <Kentaro Ito>. You can call me <Ken>.I’m new to <this group>, so I would like to say hello to everyone. I hope to get along with you all.
「こんにちは。<伊藤健太郎>といいます。<ケン>と呼んでください。<このグループ>の新人ですので、挨拶したいと思いました。よろしくお願いします。」
会社のみなさんに一斉にメールで自己紹介する場合の【カジュアル】【フォーマル】例文:
Hi all, I’m <Jun Watanabe>. This is my first day at <the London office>. I came from <Japan to research the U.K. market>. If you have any questions about <Japan>, please ask me anytime. I’m excited to work with you all.
「みなさんこんにちは。<渡辺淳>といいます。今日が<ロンドン事務所>での初日です。<イギリスの市場調査のために日本>から来ました。<日本>について何か質問があれば、いつでも聞いてください。みなさんよろしくお願いします。」
会社の上司にメールで自己紹介する場合の【フォーマル】例文:
Dear <Mr. Mike Tyson>, My name is <Jiro Sato>. I have just joined the company, and tomorrow is my first day at <your office>. It would be appreciated if you could <spare some time for me tomorrow>. I’m really looking forward to working with you.
「<マイクタイソン>様。<佐藤二郎>と申します。最近入社し、明日が<あなたの事務所>での最初の日となります。<明日お時間をとって>いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。」
なお、自己紹介の英語表現の詳細は「英語で自己紹介|簡単例文【保存版】出身地・趣味・会社・経歴など」に書いています。
また、その他の「よろしくお願いします。」(「依頼」「挨拶」「メール」など)の英語表現は「「よろしくお願いします」の英語はない!場面別例文と表現方法」に書いています。
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