英語の面接は準備が全てです。
英語に自信がある日本人はいません。そして、英語力はすぐには向上しません。その中で採用されるのは、面接の準備に徹底的に時間と労力をかけた人です。
日本人が英語の面接を乗り切るには、注意しなければならないポイントがいくつかあります。それは、英語という言葉に関することと、言葉以外に関することの2つに分けられます。
それらのポイントをおさえ、鉄板のフレーズを使いながら、世界に一人しかいないあなた自身を熱く、そしてスマートに売り込む準備をしましょう。
1. 英語の面接|流れと注意点
面接の一般的な流れは下図の通りです。このコラムでは、この流れに沿って準備していただくために、順番に説明していきます。
なお、上図の流れの中の「最初の挨拶」のあと、および「最後の挨拶」の前の「面接担当者の言葉」はない場合があります。このコラムでは、これらの説明も省略します。
注意しなければならなのは、英語での面接の場合は、この流れ通りに進まないことが多々あるということです。アメリカなどの英語圏では、転職や就職の面接は、上図のような形式ばった流れではなく、フランクな会話形式で進めることが一般的です。しかし、面接の内容は上図と変わりませんので、その場合でも冷静にいられるようにしておきましょう。
2. 英語の面接|最初の挨拶
面接での最初の挨拶に関する注意点と一般的な会話例を紹介します。
2.1. 最初の挨拶|挨拶する前の注意点
面接は、面接が始まる前から始まっています。面接担当者と挨拶する前の注意点は以下の通りです。
受付での注意点
会社に入ったら、受付の方に挨拶し、自分が誰かを名乗り、何時に誰と何の目的で約束をしているかを伝えてください。一般的な英語のフレーズは以下の通りです。
受付での一般的なフレーズ
“Hello, my name is Taro Tanaka. I have an appointment with Ms. Winters at 2 p.m.”
(こんにちは。田中太郎と申します。2時にウィンターズさんと約束しているのですが。)
面接担当者を待っているときの注意点
- 携帯電話の電源を切っているか確認しましょう。
- 両足を並行に床に置くか、もしくはくるぶしのところでクロスしても構いません。(足を組むことはしないようにしましょう。)
- ジャケット着ている場合は、座って待っているときは前のボタンを外しておきましょう。あなたが何も隠していないことを表現することができます。ジャケットのボタンは通常立ったときに留めます。
- カバンは椅子の横に置きます。その他に書類の入ったファイルなどを持っている場合も、横においておきましょう。胸に抱えておくことは避けましょう。
- 座っている間、両手は膝の上か、肘掛けに置いておきましょう。
- 座って待っている間は、静かにじっとしていましょう。そわそわせわしなく動いていたり、携帯電話をいじるようなことは避けましょう。
2.2. 最初の挨拶|会話例
会話例①
面接官:
You must be Taro Tanaka. How do you do? I’m Paul Jones. I’ll be interviewing you today.
(田中太郎さんですね。お元気ですか?ポール ジョーンズです。今日あなたの面接を担当します。)
あなた:
How do you do, Mr. Jones? Thank you for meeting with me today.
(お元気ですか?ジョーンズさん。今日はお会いいただき感謝します。)
※注意❶:相手が “How do you do?” と言ったら、”How do you do?” で返しましょう。間違っても、”I’m fine, thanks.” などと返答しないようにしてください。
※注意❷:相手の名前(この例では “Mr. Jones”)を言って挨拶しましょう。”Mr. Paul” と言わないように。”Mr.(男性)/Ms.(女性)” あとはラストネームです。
会話例②
面接官:
Hello. It’s Taro Tanaka, isn’t it? Hi, Taro. I’m Paul Jones. I’ll be interviewing you today.
(こんにちは。田中太郎さんですよね。ハイ、太郎さん、ポール ジョーンズです。今日あなたの面接を担当します。)
あなた:
Hello. I’m pleased to meet you, Mr. Jones. I was looking forward to this interview.
(こんにちは。お会いできてうれしいです。ジョーンズさん。面接を楽しみにしておりました。)
※注意❶: ”How do you do?” とは言わないように。相手が “How do you do?” と言った場合のみ、”How do you do?” で返しましょう。
※注意❷: 相手がカジュアルに、”Hi!” や、ファーストネームで話しかけてきても、こちらからは “Hello!”、”Mr./Ms. ラストネーム” で返すこと。相手から、”Please call me ファーストネーム.” など、ファーストネームで呼ぶように言われた場合は別です。
2.3. 最初の挨拶|挨拶する時の注意点
【注意点①】挨拶は面接担当者に合わせること!
- 挨拶のときのフレーズは面接担当者に合わせます。相手のフレーズに対する返答の仕方は以下の通りです。
面接官からの挨拶 | あなたからの返答 |
How do you do? | How do you do? (× I’m fine, thanks.) |
Pleased to meet you. | I’m pleased/glad to meet you. It’s a pleasure to meet you. (× How do you do?) |
Hi/Hello | Hello (× Hi) |
How are you? (前に会ったことがある場合) |
Fine, thanks. Very well, thank you. |
【注意点②】プロフェッショナルな振る舞いと言葉使い!
- 挨拶のときは面接官と目を合わせましょう。それによって、熱意を表現することができます。
- 挨拶のときは、面接官の名前を呼びましょう。ラストネームの前に、男性の場合は “Mr.”(ミスター)、女性の場合は ”Ms.”(ミズ)を付けます。
- プロフェッショナルとしての適切な言葉使いで話しましょう。フォーマルな言葉使いが原則です。
- フレンドリーな笑顔を忘れずに。日英語圏では、基本笑顔は「私はあなたの敵ではありません。」という意味を表現します。
- 固い握手も忘れずに。面接官が手を差し伸べてきたら、相手の目を見ながらそれに応じます。あなたが先に手を差し伸べることは避けた方が無難です。(女性に対しては「軽く」が原則です)。
- 面接では、プロフェッショナルとして、歩いたり、椅子に座ったり、立ったりなど、あらゆる所作において、焦らず、堂々と、粗相をしないように振る舞いましょう。
- オンラインでの面接の場合、機器やソフトウェアに不安があるときは、下記のフレーズで確認しましょう。
“Before we start, can you hear and see me okay?”
(意味:始める前に、私に画像と音声は届いていますか?)
なお、面接での最初の挨拶の詳細は、「英語の面接【挨拶】最初と最後をビシッと決める表現と注意点!」に書いています。
3. 英語の面接|自己紹介
英語の面接で自己紹介する際の、5つの注意点と使える鉄板フレーズを紹介します。
3.1. 自己紹介|5つの注意点!
ボディ・ランゲージに気をつけること!
コミュニケーションの70%以上は言葉以外のことで行われると言われています。ボディ・ランゲージは、言葉と同様、もしくはそれ以上の意味を持つことがあることを意識してください。姿勢、態度、立ち振る舞い、アイコンタクトなどは、あなたの自己紹介の印象を決定づけます。
オリジナリティを出して話し始めること!
自己紹介は、あなたの独自性(個性)や職務経験、業績をアピールする絶好のチャンスです。面接官からの質問を引き出し、あなたの業績をアピールすることにつなげられるような話しをしましょう。
問題を解決できる人間だと強調すること!
何かの問題を解決することこそが「仕事」です。これは、全ての「仕事」に共通します。したがって、あなたが問題を解決できるスキルを持っていることを示すことは、面接において最も重要なことです。あなたの処理能力の高さや熱意を伝えましょう。
あなたのキャリアゴールを共有すること!
あなたのキャリアゴール(仕事上の目標)を、その会社のミッション(目標)と関連付けることで、面接官と未来を共有しましょう。その会社の核となる価値観(何を最も重視しているのか)を調べ、あなたの目標とどのように一致しているのかを説明しましょう。
自己紹介は手短かにすること!
自己紹介は熱意を出しつつ、簡潔にしましょう。最も重要な資質や経験などだけを述べ、面接官の注意を引きましょう。完結に表現することを練習することにより、重要なことのみにフォーカスすることができ、そして面接官に強いインパクトを与えることができます。
3.2. 自己紹介|使える鉄板フレーズ
自己紹介の一般的な導入フレーズ
“Hello, my name is <Your Name>, and I’m grateful to be here today.”
(こんにちは。<あなたの名前>と言います。本日お招きいただいたことに深く感謝しております。)
“Thank you for the opportunity to interview with you.”
(面接の機会を頂戴しありがとうございます。)
職務経験の強調したい部分の説明
“I have a background in<Job Title/Field> and have been focusing on <Key Skill/Experience>.”
(私のバックグランドは<役職名/分野名>です。そして、特に<重要なスキル/経験>に注力してきました。)
“In my last role, I worked on <Key Project> which helped me grow my expertise in <Skill>.”
(直近の職務では、<重要なプロジェクトの内容>に従事していました。その仕事により、<重要なスキル>の専門性を磨き上げることができました。)
キャリアゴールの説明
“My goal is to apply my skills in <Key Area> and continue learning in this role.”
(私の目標は<専門分野>で私の能力を発揮することと、この職務を通じて学び続けることです。)
“I’m looking forward to expanding my experience in <Skill/Field> and contributing to your team.”
(<スキル/分野>での経験を磨き上げること、そして御社に貢献することを楽しみにしています。)
会社とポジションへの熱意を表現
“I’ve always admired <Company Name>, and I’m excited about the opportunity to contribute.”
(私は常々<会社名>のことを尊敬してきました。そして、貢献する機会を頂いたことにワクワクしています。)
“I’m passionate about <Industry/Field> and look forward to discussing how I can be a part of your team.”
(私は<業界/分野>に私の情熱を注いでいます。そして、どのように私が御社のチームの一員になれるかについてお話しさせていただきたいと思っています。)
スキルの柔軟性を強調する!
“Though my background is in <Field>, I’ve gained strong skills in <Transferable Skill> that I believe will help me excel in this role.”
(私のバックグラウンドは<分野>ですが、<応用可能なスキル>という応用の効く強いスキルを持っています。このスキルは、このポジションでの私の強みになると信じています。)
“I’ve worked in a variety of environments and am adaptable to new challenges.”
(私は様々な環境で働いた経験があります。したがって、新しい挑戦に適応することも可能です。)
3.3. 自己紹介|絶対採用される自己紹介の例文
Hello <interviewer’s name>. I’m really delighted to be here today. Thanks for the opportunity to speak with you.
(こんにちは、<Mr. 面接官のラストネーム>さん。本日ここに招かれたことを本当にうれしく思います。お話しする機会を頂戴しありがとうございました。)
I am a <job title> who’s been working in <industry> for the last <number> years. Throughout my career, I’ve always focused on <relevant skills or goals>, leading me to <job role, achievement, or project milestone>.
(私は、過去<数>年間<業界>で働いてきました。現在は<役職>です。キャリアを通して、私は<ポジションに関係するスキルや目標>に注力してまいりました。そして、それが<仕事の役割・業績・職歴の節目など>へとつながりました。)
Right now, I’m interested in <professional development goal>. When I saw the job posting on LinkedIn, I was immediately interested. I read more about <company name>, and I really identified with <vision or core value>.
(今、私は<職務上の目標>に興味があります。Linkedinでこのポジションの広告を見たとき、すぐに興味を持ちました。そして御社について調べ、<ビジョン・価値観・ミッション>に共感しました。)
3.4. 自己紹介|避けるべきこと!
- あいまいになったり一般的になりすぎないこと! あなたの自己紹介が相手の心に残るように、具体的な業績や職務経験について話しましょう。
- 多く話しすぎないこと! 自己紹介は簡潔に。説明のしすぎや必要のない詳細はインパクトが薄れ、面接官の興味を削いでしまいます。
- 練習不足を露呈しないこと! 何を聞かれても大丈夫だという自信を持って話している印象を持ってもらえるよう、しっかりと準備しましょう。
- あなた自身のことだけに集中しないこと! 会社の目的やミッションを理解していることを示し、それに対してあなたがどのように貢献できるかを話しましょう。
- あまりカジュアルすぎないこと! あまりに個人的な話しをしたり、リラックスしすぎることは、仕事の場では相応しくありません。
- 姿勢・態度・立ち振る舞い・アイコンタクトを軽視しないこと! 良い印象を持ってもらうために、あなたの言葉と態度や振る舞いを一致させましょう。
- 否定的なことを言わないこと! 過去の仕事や会社について否定的なことことを話すのはプロフェッショナルではありません。
- 暗記したことを話していると思われないこと! 文章を読んでいるような話し方や、ロボットのような話し方は避けましょう。会話調の自然な流れで話せるように練習しましょう。
なお、面接での自己紹介の詳細は、「英語の面接【自己紹介】鉄板フレーズと絶対採用される14のコツ」に書いています。
4. 英語の面接|質問と回答
英語の面接での質問は2種類に集約されます。Achievement(過去の実績)と Objective(今後の目標)です。ここでは、これら2種類とその他の質問のうち、代表的なものと回答例をご紹介します。
4.1. Achievement と Objective 両方に関する質問と回答例
”Tell me about yourself.” & “Walk me through your resume.”
「あなたについて教えてください。」と「あなたの職務経歴を説明してください。」は「自己紹介してください。」と同義です。今後についても話すことを忘れないようにしましょう。上記の3. を参考にしてください。
なお、自己紹介の経歴については、「英語【経歴】自己紹介フレーズ|日常会話・面接対応【保存版】」にも書いています。
”Why do you want this job?”
「あなたはなぜこの仕事に就きたいのですか?」という質問に対する回答も、基本的には自己紹介と同じですが、簡潔に話すことを意識しましょう。
回答例
“The first thing that caught my eye when I saw the position posted was definitely that it was at ABC Advisers. The part that really spoke to me was the chance to combine the programming skills I gained from being a senior software engineer and my knowledge about quantitative analysis in a position that lets me engage with my growing interest in investing and portfolio management. I’ve been interested in switching to finance for a while now. Joining a quant shop like yours makes sense to me because I think it’s one of the few places where I’ll still be able to use my technical skills and also spend my day thinking about finance. I’m really excited to learn more and see how I’ll be able to contribute to the firm.”
(この募集を見たときに一番目を引いたのは、ABCアドバイザーズの募集だということです。このポジションが私にとって魅力的なのは、ソフトウェアエンジニアとしての私のプログラミングスキルと、定量分析についての私の知識を、興味のある投資に関するポジションでつなぎ合わせることができるからです。是非ファイナンスの業界に入りたいと思っていました。御社で働くことは私にとって非常に筋が通っているのです。なぜなら、ファイナンスのことを考えながら、私のスキルを活用することができる唯一の場所だからです。ポジションについてよく知りたいと思っていますし、どのように御社に貢献できるかもお話ししたいと思っています。)
4.2. Achievement に関する質問と回答例
“What are your strengths?”
「あなたの長所は何ですか?」という質問は、あなたが応募したポジションに最適な人物であることを示すことができるチャンスです。あなた自身のストーリーを交えて話すことを意識しましょう。
回答例
“One of my strengths is probably my ability to build strong relationships with my clients. I love meeting and getting to know new people so I always approach each new account as an opportunity to make a new work friend. By asking questions about them and really listening to their answers, I’m usually able to build a strong relationship and that is because my renewal rate is more than 90%. I keep contacts from clients even after moving to different companies. They request to work with me again.”
(私の長所の一つは、顧客と強い関係を作ることができるということです。知らない人を会うことが好きですので、新しい顧客にアプローチするときはいつでも新しい仕事仲間を作る機会だと思っています。彼らに質問し、その答えを真摯に聞くことにより、再契約の確率は90%以上を維持しています。会社が変わった後でさえ、顧客からの連絡があります。彼らは私とまた一緒に働きたいと言ってくれます。)
“What are your weaknesses?”
「あなたの短所は何ですか?」という質問により、担当者は、あなたの自己認識力と誠実さを知りたいと思っています。しかし、短所を述べるだけではなく、それを長所につなげていくことが重要です。
回答例
“I struggle with writing. I believe that as a salesperson, I never had enough time to actually develop creative writing skills. So, my emails are usually pretty straightforward and simple. Recently, I decided to enroll in an online creative writing course. Even though writing is not on my job requirements, I believe it’s an important skill to have in this digital era we live in.”
(私は文章を書くことが苦手です。私は営業として、文章を書く能力を磨く機会がありませんでした。よって、メールはとても単純で直接的な言い方になってしまいます。それで、最近オンラインのコースを取ることにしました。文章を書くことは仕事上あまり必要ではありませんが、デジタル世界で生きていくためには重要なスキルだと思っています。)
“What is your greatest professional achievement?”
「仕事上の一番の実績は何ですか?」の質問は、まさにAchievement の質問です。ここでは「STARメソッド」を紹介します。状況(Situation)と任務(Task)を説明し、そして、自分がやったこと(Action)と、結果(Result/Achievement)を説明します。
回答例
As a customer service manager, my greatest accomplishment was improving customer satisfaction by 15% at my last job. When I started working there, the customer service team had a holistic approach to answering customers’ inquiries via email, phone, and social media, but it didn’t work very well. Although everybody doing a little bit of everything might work in some cases, I quickly realized that it wasn’t the best approach for that team. So, I decided to make some changes. I took some time to assess each employee’s strengths and weaknesses and separated great verbal communicators to focus solely on the phone. Better written communicators were responsible for social media and email. Our workflow improved significantly, reducing the time customers had to wait for a response by half, which boosted customer satisfaction by 15% in three months.
(カスタマーサービスのマネジャーとして、私の一番の業績は顧客満足度を15%向上させたことです。そこで働き始めたときは、すべての人が、メール、電話、SNSなど全ての媒体からの問い合わせに対応する体制でしたが、うまく機能していませんでした。全ての人が全てのことを少しずつやることは機能することもありましたが、チームにとってベストだとは思いませんでした。そこで、私は全ての従業員の強みを弱みを調べ、話すことが得意の人は電話担当、書くことが得意の人はSNSとメール担当と変更しました。それにより仕事の流れは改善し、顧客の待ち時間は半分に減りました。結果、顧客満足度は3ヶ月で15%改善しました。)
4.3. Objective に関する質問と回答例
“Where do you see yourself in five years?”
「5年後のあなたはどこにいますか?」の質問の「どこ」というのは、どのような仕事をしているかということです。①あなたのキャリアとして現実的か?②あなたの意欲を表現できているか?③応募したポジションと関係しているか?に気をつけましょう。
回答例
“In five years, I’d like to be in a position where I know more about my longer-term career objectives as a designer. I will have gotten experience working for a design agency and know more about the industry overall. I’ll have grown my technical skills and learned how to take feedback from clients and incorporate it. And the way your agency is set up, I’ll also have gotten the opportunity to design different kinds of services for different kinds of clients to see where I really feel at home before settling on a focus.”
(5年後には、デザイナーとしての長期的な目標をよりよく知っているようになりたいです。デザイン会社で働くことで経験を積み、業界全体についてより深い知識を持っています。スキルも磨き上げ、顧客からのフィードバックの組み入れ方も習得しています。そして、御社のように、様々な顧客に対して、いろいろなサービスのデザインを提供する機会を得ているでしょう。それらの経験をもとに、どの分野に集中するのかを決めていきたいと思っています。)
“Why should we hire you?”
「なぜ我々はあなたを採用しなければならないのですか?」のような質問に答える準備をするには、会社の課題、そして会社があなたに何を望んでいるのかを理解し、あなたのスキルと経験で解決できることを説明することが重要です。
回答例
“I know it’s been an exciting time for ABC—growing so much and acquiring several startups—but I also know from experience that it can be challenging for the sales team to understand how new products fit in with the existing ones. I have over a decade of experience as a sales trainer, but more importantly, most of those years were working with sales teams that were in the exact same situation ABC is in now. Growth is wonderful, but only if the rest of the company can keep up. I’m confident I can make sure your sales team is confident and enthusiastic about selling new products by implementing a new sales training curriculum I suggest.”
(今はABCにとって刺激的な時期だと思います。急成長しており、いくつかのスタートアップを買収しました。しかし、営業にとっては、既存の製品に新しい製品がどのようにフィットするのかを理解するのは非常に大変なことだと私は理解しています。私は10年以上の営業トレーナーの経験があります。重要なことは、そのほとんどが全く同じ状況だったということです。成長することは素晴らしいことですが、それは会社の全てがついてくることができればの話しです。私の提案するトレーニングを導入することにより、御社の営業が自信を持って新しい製品を扱えるようになることに自信を持っています。)
“Why are you leaving your current job?”
「なぜ今の仕事を辞めるのですか?」の質問に対しては、ネガティブな回答は絶対に避けてください。新しいことにチャレンジしたいということや、応募したポジションの方があなたにフィットすることなどを話しましょう。
回答例
“I’m ready for the next challenge in my career. I loved the people I worked with and the projects I worked on, but at some point I realized I wasn’t being challenged the way I used to be. Rather than let myself get too comfortable, I decided to pursue a position where I can continue to grow.”
(私はキャリアにおいて新しいことにチャレンジする準備ができています。一緒に働いた人、プロジェクトは大好きでした。しかし、今の私はかつてのようにチャレンジしていないことに気づいたのです。心地よいところに居続けるより、引き続き成長できるポジションを追い求めることにしました。)
4.3. その他に関する質問と回答例
“Are you applying for other jobs?”
「他のポジションにも応募していますか?」という質問により、担当者は、このポジションがあなたの選択肢のトップにあるのか、それとも数ある選択肢の一つに過ぎないのかを知りたがっています。
回答例
“I’ve applied to a couple of other firms, but this role is really the one I’m most excited about right now because…”
(ほかのいくつかにも応募しています。しかし、現在はこのポジションについて最もワクワクしています。なぜなら、… )
“What are your salary requirements/expectations?”
「給与はどれくらいを要望しますか?」の質問に対する答えを準備する前に、ポジションの給与や、業界標準を調べておきましょう。そして、レンジで答えることです。自分からこの話題を持ち出すことは避けた方が無難です。
回答例
“Based on my skills and experience and on the current industry rates, I’m looking at a salary around $____” (then fill in with your desired salary range and rationale).
(私のスキルと経験、業界の標準を基準としますと、年収[●●万円]くらいの給与を考えています。(論理的根拠を続けた方がベター))([●●万円]には、希望の給与のレンジを入れる。)
“What do you like to do outside of work?”
「仕事以外では何をすることが好きですか?」という質問は、新しいことを学んだり、創造的なことをしているか、どのように職務上の責任と調和しているかなどを知る目的であったり、仕事以外でのあなたという人とあなたの人生について見定めるために聞いています。
回答例
“I’m a huge foodie. My friends and I love trying new restaurants in town as soon as they open—the more unusual the better! I love discovering new foods and cuisines, and it’s also a great activity to share with friends. I try to go out with the same group at least once a week and it’s a fun way to make sure we keep in touch and share experiences even when we’re busy with other things. We even took a trip to New York City and spent each day in a different neighborhood, buying something to share from a few restaurants.”
(わたしは食べることが大好きです。私の友人と私は、新しいレストランがオープンしたらすぐに食べにいくことが大好きです。珍しいものでればあるほどいいです。最低でも1週間に1回、同じグループで行きます。他のことで忙しくても、連絡を取り合い、一緒に経験することは非常に楽しいことです。ニューヨークにも行って、毎日違った場所で、いろいろなレストランで何かを買ってシェアしていました。)
なお、自己紹介での趣味については「英語の自己紹介【趣味】定番フレーズ保存版!日常会話や面接も」にも書いています。
また、面接でよく聞かれる他の質問と回答例については、「英語の面接【質問と回答例】聞かれることは実績と目標の2種類!」に書いています。
面接で「出身地」について聞かれた場合の回答例については、「出身地を英語の自己紹介でどう言う?定番フレーズ集【保存版】」に書いています。
5. 英語の面接|逆質問
英語の面接で質問する際の、5つの注意点と使える鉄板フレーズを紹介します。
5.1. 逆質問|5つの注意点!
- 「質問はありません」と答えるな! 「いいえ、ございません。」と答えた場合、面接担当者は、あなたはこの仕事について真剣に考えていないと受け取ります。
- 質問事項は柔軟に! 前もって聞きたいことを準備することはお勧めしますが、すでに答えてもらっていたり、訊きたい質問が新しく出てきた場合は柔軟に対応しましょう。
- 具体的な質問をいくつかすること! ありきたりの質問ではなく、会社やポジションに関する具体的な質問をすることにより、全身全霊を傾けて面接に臨んでいることを示しましょう。
- 面接の最後にだけ質問するな! 面接は会話形式で進むことがベストです。会話中、適切だと判断できる質問をするようにしましょう。
- 本当に答えを聞きたい質問をすること! 面接官を感動させるためだけの質問しないように。あなたが本当に知りたいことを聞けるチャンスです。
5.2. 逆質問|仕事についての質問
“What are the skills and experiences you’re looking for in an ideal candidate?”
(このポジションの候補者に求めるスキルと経験はなんですか?)
“Can you show me examples of projects I’d be working on?”
(私が担当するであろうプロジェクトの例を教えてもらえますか?)
“What does a typical day or week look like in this role?”
(このポジションの方は、どのような1日もしくは1週間になりますか?)
5.3. 逆質問|会社についての質問
“What gets you most excited about the company’s future?”
(御社の将来について、何が一番ワクワクしますか?)
“What are the company’s most important values?”
(御社が最も重要視することが何ですか?)
“What are the current goals that the company is focused on?”
(御社が注力している喫緊の目標は何ですか?)
5.4. 逆質問|チームについての質問
“Can you tell me about the team I’ll be working with?”
(私が一緒に働くであろうチームについて教えてください。)
“Who will I report to directly?”
(私の直属の上司は誰になりますか?)
“What are the team’s biggest strengths and challenges?”
(チームの最も強いところと、そうでないところは何ですか?)
5.5. 逆質問|上司についての質問
“How long have you been a manager?”
(どれくらいチームを率いているのですか?)
“How frequently do you provide feedback to the team?”
(どれくらいの頻度でチームにフィードバックをしていますか?)
“What would be my first challenge in this position, if I get hired?”
(もし私が雇われたら、このポジションでの最初の挑戦は何ですか?)
5.6. 逆質問|能力開発についての質問
“What does your onboarding process look like?”
(新入社員に対する研修はどのようなものですか?)
“What learning and professional development opportunities are available to your employees?”
(従業員に対すて、どのような学習機会や能力開発の機会がありますか?)
“Where have successful employees previously in this position progressed to?”
(過去にこのポジションに就いていて成功された方は、どのように昇進されましたか?)
5.7. 逆質問|評価方法についての質問
“What are the performance expectations of this position over the first 12 months?”
(このポジションに就いたあと1年間での期待されるパフォーマンスはどのようなものですか?)
“What is the performance review process like here? How often would I be formally reviewed?”
(御社のパフォーマンスレビューのプロセスはどのように行われますか?正式なレビューはどの程度の頻度で行われますか?)
5.8. 逆質問|面接官についての質問
“How long have you been with the company?”
(どれくらいこの会社で働いているのですか?)
“Why did you join this company?”
(なぜこの会社に入社されたのですか?)
“What’s your favorite part about working here?”
(ここで働く最もお気に入りのところはなんですか?)
5.9. 逆質問|企業文化についての質問
“How would you describe the work environment here—is the work typically more collaborative or more independent?”
(御社での仕事環境について教えてください。チームワークが多いですか?個々でやる場合が多いですか?)
“What’s your favorite office tradition?”
(会社の伝統で最も気に入っているものは何ですか?)
“What’s different about working here than anywhere else you’ve worked?”
(他で働いていたときと、何か異なるところはありますか?)
5.10. 逆質問|最後に質問しよう
“Is there anything else I can provide you with that would be helpful?”
(何か他に必要な情報はありますか?)
“What are the next steps in the interview process?”
(採用プロセスの中で、次のステップは何ですか?)
なお、面接での逆質問の詳細は、「英語の面接で質問しよう!面接官も注目の逆質問例文集と注意点」に書いています。
6. 英語の面接|最後の挨拶
最後に、面接終了後の挨拶でよく使用される鉄板フレーズを紹介します。
“Thank you for your time today.”
(今日はお時間を取っていただきありがとうございました。)
“I enjoyed learning more about the position. ”
(職務についてより多く学べてよかったです。)
“I believe my skills and experience would be a great asset to your team. ”
(私のスキルと経験は、あなたたちのチームの良い資産になると信じています。)
※ 注意点!最後の売り込みのフレーズです。
“I look forward to hearing from you. ”
(ご連絡をお待ちしております。)
“(It was) nice meeting you.”
(お会いできてうれしかったです。)
※ 注意点!初対面の人と別れるときは “meeting” と「-ing形」にします。初対面の人と会ったときは “to meet” と「to不定詞」にします。
※ 注意点!相手から先に言われたときは、最後に “too” をつけて言い返しましょう。
※ 注意点!最後の握手をしながらいうフレーズです。
なお、面接での最初の挨拶の詳細は、「英語の面接【挨拶】最初と最後をビシッと決める表現と注意点!」に書いています。
7. 英語の面接|まとめ
英語の面接を乗り切るためには、あなたが今まで何をしてきたのか、そしてこれから何をやりたいのかについてとことん考える必要があります。そして、なぜ、あなたの最終的な目標を達成するためにそのポジションが必要なのか、加えて、自分の目標が応募した会社の目標とどうリンクしているのかについてもとことん考える必要があります。そして、考え抜いたことを論理的に、熱意を持って面接担当者に伝えることができれば、あなたが採用される可能性は高くなるでしょう。
ここで紹介した「ありきたり」なフレーズを丸暗記して、それを上手に言えたとしても、それだけでは英語の面接を乗り切ることはできません。あくまで、あなたが考え抜いたことを表現するための手段として、紹介したフレーズを使いこなしてください。
ご健闘をお祈りしています。
『ビジネス英語必携表現集』
シーン別・時系列で完全網羅(全123ページ)
英語を効率的に習得する上で、頻繁に使用される定型フレーズや言い回しを覚え、使えるようにしていく学習は必須です。特にビジネスで使用される英語は、定型フレーズの占める割合が高いといわれています。本書を活用して頂き、ネイティブにとってナチュラルな英語を使えるようにしていきましょう!
無料eBookの主な内容
- 電話の英語
- 受付の英語
- メールの英語
- 雑談の英語
- プレゼンの英語
- 会議の英語
しかしながら、真のスピーキング力を身につけるには、定型フレーズを覚える「トップダウン学習」だけでは不十分です。単語・文法・発音を組み合わせて無限の文章を自由自在に使えるようにする「ボトムアップ学習」も同時並行的に行うことをお勧めします。