仕事で急に英語が必要になった方は、まずはよく使われるフレーズを覚えましょう。
ビジネスで使用される英語の3分の1以上は定型表現でカバーできるという統計があります。よく使うフレーズを覚えることは、即効性のある勉強です。自分が英語を使わなければならないシーンを想像して、必要と思われるフレーズを覚えていきましょう。
しかしながら、ビジネスでの全てのシーンをカバーできるフレーズを全部覚えることは不可能です。本当にビジネスで通用する英語力を目指すのであれば、自分の言いたいことを自分自身で自由に英語で表現できるようにしなければなりません。それには基礎から学習する必要があります。その学習方法については、無料eBook「英語独学完全マニュアル」をご参照ください。
目次
1. ビジネス英会話|英語の電話を取らなければならない!
英語の電話がかかってきたら、まずは “One moment, please.”(少々お待ちください。) と言って、一旦保留にしよう。そして、このコラムのページを開き、深く深呼吸をしてから保留を解除し、”Thank you for waiting.”(お待ちいただきありがとうございます。)と言い、つづけて下記の流れで会話を進めよう。
ここでは、電話がかかってきてから、担当者に電話を回すまでの英会話フレーズと注意点を紹介します。
This is <Nippon Corporation>, <International sales> Department, <Tanaka> speaking.
(読み:ジス イズ <ニッポン コーポレーション, <インターナショナル セールス> デパートメント, <タナカ>スピーキング。)
(意味:<日本> 株式会社 <国際営業> 部の <田中> です。)
Who’s calling please?
(読み:フーズ コーリング プリーズ?)
(意味:どちら様でしょうか?)
ポイント:聞き取れなかったら、”Excuse me?“(すみません。)と言って聞き返そう。
How may I help you?
(読み:ハウ メイ アイ ヘルプ ユー?)
(意味:ご用件はなんでしょうか?)
ポイント:いきなり英語ができる人に変わるのではなく、頑張って聞いてみよう。最悪、聞き取れなくてもいい。
One moment, please.
(読み:ワン モーメント プリーズ)
(意味:少々お待ちください。)
ポイント:誰かにつないでほしいと言われた場合や、担当者につなぐ場合は保留にしよう。要件が聞き取れなかった場合は誰かに代わってもらおう。
I am afraid the person in charge is not available now.
(読み:アイ アム アフレイド ザ パーソン イン チャージ イズ ノット アベイラブル ナウ)
(意味:すみませんが、担当者がいません。)
Can you call us back at around <4 PM>?
(読み:キャンユー コールアスバック アット アラウンド <フォー ピーエム>?)
(意味:<午後4時>頃に掛け直していただけますか?)
ポイント:代わってくれる人がいない場合、あとで掛け直してもらうのが一番簡単だ。
Thank you for calling. Good-bye!
(読み:サンキュー フォー コーリング. グッド バイ)
(意味:お電話ありがとうございました。それでは失礼します。)
ポイント:無言で切らないように!
なお、電話の英語については、詳細を「英語の電話対応|ビジネス英語完璧マニュアル&厳選フレーズ!」で書いています。
2. ビジネス英会話|外国からのお客様に対応しなければならない!
外国からのお客様が来ることがわかったら、このコラムのページを開き、下記の流れとフレーズを確認しましょう。まずは流れと英語を理解することに意識を集中し、その後、フレーズを頭の中で繰り返し暗唱してみましょう。
ここでは、お客様が来て、来客室に通すまでの英会話フレーズと注意点を紹介します。
Good morning (Good afternoon / Good evening).
(読み:グッド モーニング(グッド アフタヌーン/グッド イーヴニング))
(意味:おはようございます(こんにちは/こんばんは)。)
Can I help you?
(読み:キャナイ ヘルプ ユー?)
(意味:ご用件をお伺い致します。)
ポイント:聞き取れなかったら、”Excuse me?“(すみません。)と言って聞き返そう。最悪、聞き取れなくてもいい。
Do you have an appointment?
(読み:ドゥー ユー ハヴ アン アポイントメント?)
(意味:お約束はございますか。)
Could you fill in this form, please?
(読み:クッジュー フィル イン ジス フォーム プリーズ? )
(意味:用紙にご記入頂けますか?)
ポイント:会社名と氏名を口頭で聞いてもいいが、書いてもらった方が無難。アポイントの相手も書いてもらえば、聞く必要もなくなる。
We have been expecting you. Mr./Ms. <ラストネーム>.
(読み:ウイ ハヴ ビーン エクスペクティング ユー. ミスター/ミズ <ラストネーム>)
(意味:お待ちしておりました。<訪問者のラストネーム>様)
ポイント:これを言ってあげると相手も安心する。
Mr. / Ms. <ラストネーム>, Would you come this way, please?
(読み:ミスター/ミズ <ラストネーム>, ウッジュー カム ジズ ウェイ, プリーズ?)
(意味:<ラストネーム> 様、こちらへどうぞ。)
Would you like something to drink, coffee or Japanese tea?
(読み:ウッジュー ライク サムシング トゥ ドゥリンク, カフィー オア ジャパニーズ ティー?)
(意味:何かお飲み物はいかがですか。コーヒーや日本茶などはいかがですか。)
Please have a seat, <面談者の名前> will be with you shortly.
(読み:プリーズ ハヴ ア シート, <面談者の名前> ウィル ビー ウィズ ユー ショートリー)
(意味:おかけになってください。<面談者> がすぐに参ります。)
ポイント:”Sit down, please.” は失礼な言い方なので注意。
なお、受付の英語については、詳細を「英語で受付|ビジネス来客・訪問のフレーズ50選と接客用語集!」で書いています。
3. ビジネス英会話|英語で挨拶と自己紹介をしなければならない!
英語で自己紹介しなければならない状況が予想された場合、このコラムのページを開き、下記の流れとフレーズを確認しましょう。まずは流れと英語を理解することに意識を集中し、その後、フレーズを頭の中で繰り返し暗唱してみましょう。
ここでは、外国の方と会ったときから、自己紹介するまでの英会話フレーズと注意点を紹介します。
Hello, I’m <Junichiro Tanaka>.
(こんにちは/こんばんは。<田中純一郎>です。)
ポイント:最初に話しかけるときに微笑むことは、「私は敵ではありません。」という意味。目を合わせることと軽く微笑むことを忘れずに!
Nice to meet you.
(初めまして。)
ポイント:握手の手を差し伸べながら “Nice to meet you.” と言おう。握手は2秒間くらいが目安。ずっと握手しっぱなしは避けよう。
I’m working for <Sony>.
(私は<ソニー>で働いています。)
I’m working for/at a <bank>.
(私は<銀行>で働いています。)
I’m working in <pharmaceutical> industry.
(私は<製薬業界>で働いています。)
ポイント:会社名、会社の種類、業界名、どれかを言えばいい。
I’m in charge of <marketing in Europe>.
(私は<ヨーロッパでのマーケティング>を担当しています。)
I’m responsible for <a project in France>.
(私は<フランスでのプロジェクト>を担当しています。)
I’m a <HR (human resources)> manager.
(私は人事のマネージャーです。)
I’m a <system engineer>.
(私は<システムエンジニア>です。)
ポイント:自分の「役職」は英語でなんて言うの?と思った方は、「英語の役職名・部署名|会社・公務員・学校等&自己紹介の英語」で自分の役職を探してみよう。
I’m a <certified accountant>.
(私は<公認会計士>です。)
I’m a <lawyer> at <the largest law firm in Japan>.
(私は、日本で最大の法律事務所の弁護士です。)
ポイント:自分の「職業」は英語でなんて言うの?と思った方は、「職業を英語でいえる?80種類の職業と会話フレーズ【完全版】」で自分の役職を探してみよう。
How about you?
(あなたは?)
Who do you work for?
(どちらにお勤めですか?)
What are your main responsibilities?
(主にどのようなことをご担当しているのですか?)
ポイント:自分の仕事について話したあとに、相手について聞いてみよう。
なお、挨拶と自己紹介の英語については、詳細を「英語で自己紹介|ビジネスですぐ使えるフレーズ完全ガイド!」で書いています。
4. ビジネス英会話|英語で雑談(スモールトーク)しなければならない!
ふとしたときに、外国人の方を二人きりになる場合があります。そのようなときに気まずくならないように、英語で軽い雑談(スモールトーク)できるようにしておくと便利です。その場の雰囲気に合うトピックを選択しましょう。
ここでは、ごく一般的なトピックについての英会話フレーズと注意点を紹介します。
4.1. 来客とのスモールトーク
When did you arrive (here)?
(いつ(ここに)着いたのですか?)
→ I arrived <yesterday afternoon>.
(<昨日の午後>に着きました。)
How was your trip?
(行程は如何でしたか?)
→ Everything went fine. No problem at all.
(全て順調でした。全く問題ありませんでした。)
ポイント:来客や日本を訪れている人には道程は最も一般的な話題の一つだ。
Did you have any problem finding us?
(場所はすぐにわかりましたか?)
→ I had no problem at all.
(全く問題ありませんでした。)
ポイント:来客には定番の質問。
How’s the weather in <London>?
(<ロンドン>の天気は如何ですか?)
→ It’s <freezing/chilly/warm/hot> in <London> <this year>.
(<今年の><ロンドン>は、<ひどく寒い/ひんやりする/暖かい/暑い>です。)
ポイント:会話の話題がなくなった時の定番は「天候」についてだ。是非覚えておこう。
4.2. 同僚とのスモールトーク
How long have you been working here?
ここで働いてどれくらいですか?
→ I’ve just joined the company.
入社したばかりです。
What project are you working on?
どんなプロジェクトに関わっているのですか?
→ I’m working on <the Japan project> at the moment.
今は<ジャパン・プロジェクト>に従事しています。
ポイント:初めて会う同僚には仕事について色々質問してみよう。
How was your vacation/weekend?
休暇はどうでしたか?
→ It was great/awesome/wonderful.
最高でした/素晴らしかったです。
Did you go anywhere?
どこかに行ったのですか?
→ We went camping.
キャンプに行きました。
ポイント:親しい同僚とは休暇のことを聞いてみよう。
4.3. スモールトークでは避けるべき話題
英語スモールトークでは下記の話題は避けよう。
- 年齢:親しくなってからなら問題ないが、初対面では年齢の話しは避けよう。女性に対しては親しくなってからでも聞かない方がいい。
- 宗教:日本人は宗教に疎いので特に気を付けた方がいい。戦争の多くが(少なくとも表向きは)宗教を原因としていることを忘れてはいけない。
- 政治:英語圏の人は政治についても自分の主義・主張を持っている人が多い。ほぼ一党独裁(?)の日本ではあまりいないかもしれないが、英語圏では気を付けた方がいい。
- 容姿:容姿の話はセクハラにつながる。女性に対してだけではなく男性に対してもだ。最近は日本でもうるさくなってきたが、日本はまだ甘いと考えた方がいい。
- 収入・家族他プライベートのこと:英語圏では、仕事とプライベートを分けるのは当たり前だ。相手が自分から話題にしない限り、こちらから積極的に聞くことは避けたい。
なお、雑談の英語については、詳細を「雑談の英語|ビジネスでの雑談を楽しめる状況別フレーズ100選」で書いています。
5. ビジネス英会話|英語のオンライン会議に参加しなければならない!
上司から英語でのオンライン会議に参加するよう突然言われた場合、まずは自分の役割を確認しましょう。そして、このコラムのページを開き、自分の役割に応じて、下記の流れとフレーズの中から、使えそうなフレーズをピックアップして覚えておきましょう。
ここでは、質問するとき、賛成・反対するとき、自分の意見をいうときによく使うフレーズと注意点を紹介します。
5.1. 質問するとき
I’m afraid I don’t follow you.
(すみませんが、お話しの内容が理解できません。)
Can you explain it again, please.
(もう一度言って頂けますか?)
Can you speak more slowly, please?
もうちょっとゆっくり話してもらえますか。
ポイント:理解できなかった場合は素直に言おう。
Could you tell me <why it’s important>?
(<それがなぜ重要なのか>について教えてもらえますか?)
What do you mean by <”distribution is not important”>?
(「<販路は重要ではない>」というのはどういう意味ですか?)
ポイント: “Could you tell me 〜” と “What do you mean by 〜” は質問するときに便利な言い回し。
5.2. 賛成・反対するとき
I agree with you.
(あなたに賛成です。)
I can’t agree with you.
(その点について、あなたの意見には賛成できません。)
ポイント:”I don’t agree with you.” は強い反対になるので注意。反対する場合は理由を言おう。
5.3. 自分の意見を言うとき
I’m (I am) sure that <this product will sell in Japan>.
(私は<この製品は日本で売れる>と確信しています。)
I think that <this product will sell in Japan>.
(私は<この製品は日本で売れる>と思います。)
I would say that <this product will sell in Japan>.
(<の製品は日本で売れる>と言えると思います。
ポイント:意見の強さによって使い分けよう。
なお、ミーティングの英語については、詳細を「会議の英語|司会・進行〜意見・質問・終了まで全フレーズ99選」で書いています。
6. ビジネス英会話|英語でメールを送らなければならない!
上司から、海外の方に英語でメールを送るように言われた場合、まずは何を書かなければならないのかを整理し、そして、このコラムのページを開き、使えそうなフレーズを参考にしながら、自分で英文を作ってみましょう。
ここでは、通知、依頼、確認ときによく使うフレーズと注意点を紹介します。
6.1 通知の場合
We are writing to inform you that <we will release new products/services on April 1st>.
(この度は、<新しい製品/サービスを4月1日に発表することになりましたので> ご連絡させて頂きました。)
We are pleased to announce that <we have launched our new product line>.
(<弊社はこの度、新しいプロダクトラインの販売を開始いたしましたので、> 慎んでお知らせ申し上げます。)
We regret to inform you that <we are unable to complete your order>.
(大変申し訳ございませんが、<弊社は御社のご注文に対応でき兼ねますこと> をお知らせ致します。)
ポイント:通知の場合は、良い知らせの場合は “We are pleased to〜”、悪い知らせの場合は “We regret to inform you that〜” が定番の表現。
6.2. 依頼の場合
I am writing to ask you to send us <your company brochure and product catalog>.
(この度は、<貴社のパンフレットと製品/サービスのカタログをご送付> 頂きたいと思い、ご連絡させて頂きました。)
We would appreciate it if you would provide us with <more detailed information about the products/services that you offer>.
(<貴社の製品/サービスに関するより詳細な情報を>頂けますでしょうか。)
It would be grateful if you could let me know <when you receive the product>.
(<製品が到着しましたら> 教えて頂けますでしょうか。)
ポイント:依頼の場合は、”We would appreciate it if〜” “It would be grateful if〜” が定番の表現。
6.3. 確認の場合
We are writing to confirm <our meeting at 12:45pm on April 1st>.
(この度は、<4月1日午後12時45分のミーティング> の確認でご連絡させて頂きました。)
I would like to confirm <the appointment we made to meet at your office 11:00am on Tuesday February 3rd>.
(<2月3日火曜日午前11時の貴社事務所でのご面談> の確認をさせて頂きたく存じます。)
ポイント:確認の場合は、”I/We would like to confirm〜” が定番の表現。
6.4. 締めのフレーズの定番
I look forward to hearing from you.
(ご連絡をお待ちしております。)
なお、英語のメールについては、詳細を「ビジネス英語メール|件名・書き出しから結びまで!例文100選」で書いています。
このコラムでは、初級者から中級者向けに、ビジネス英会話の基本のフレーズを紹介しました。上級者向けには、「プレゼン」「出張」「商談」「接待」のときのフレーズを紹介したコラムも書いています。初・中級レベルを卒業したら、是非挑戦してみてください!
- 海外出張に行かなければならない!→ 「海外出張の英語|出発から帰国までの英語表現を完全網羅!」
- 英語でプレゼンしなければならない!→ 「英語プレゼン|始め方〜締めまで全例文と構成・スライド作成法」
- 外国人のお客様を接待しなければならない!→ 「接客英語|飲食店・アパレル・ホテル等のフレーズを完全網羅!」
- 外国人と商談しなければならない!→ 「【商談の英語】ビジネス交渉の鉄板フレーズと進め方の基本戦略」
『ビジネス英語必携表現集』
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無料eBookの主な内容
- 電話の英語
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しかしながら、真のスピーキング力を身につけるには、定型フレーズを覚える「トップダウン学習」だけでは不十分です。単語・文法・発音を組み合わせて無限の文章を自由自在に使えるようにする「ボトムアップ学習」も同時並行的に行うことをお勧めします。