英語の単語は、その働きにより10種類に分けることができる。この分類を「品詞」という。まずは、10種類の品詞を例文で確認してみよう。
10種類の品詞の働きと単語例をまとめると以下になる。
ひとつひとつ説明していこう。
目次
1. 英語の品詞|名詞
「名詞」とは、「ひと」「もの」「こと」の「名を表すことば(詞)」である。日本の学校教育では、英語の名詞を「普通名詞」「集合名詞」「物質名詞」「抽象名詞」「固有名詞」の5種類に分類している。
「名詞」は、文の「主語」「補語」「目的語」になることができる。また、英語の「名詞」は「数えられる名詞」と「数えられない名詞」がある。そして、数えられる名詞には「単数形」に加えて「複数形」がある。
1.1. 英語の名詞|「5種類」の名詞の性質と単語例
英語の5種類の名詞をまとめると以下の表になる。
名詞の種類 | 性質と単語例 |
普通名詞 | 同じ種類のものに共通して用いられる名詞: 例)book, pen, house, bank, party, glasses, etc. |
集合名詞 | 会社や家族などの同じ種類の人やものの集合体を表す名詞: 例)family, police, company, people, baggage, etc. |
物質名詞 | 水や空気などの一定の形のない物質を表す名詞: 例)coffee, air, wood, paper, tea, coffee, etc. |
抽象名詞 | 愛や平和などの形のない抽象的なことを表す名詞: 例)love, beauty, hope, honesty, advice, difficulty, etc. |
固有名詞 | 個人の名前や地名などの同種類の中の特定なものや人を表す名詞: 例)Ken, Japan, SONY, Porsche, Picasso, etc. |
なお、5種類の名詞の詳細については「英語【名詞】※5種類の名詞の使い方と性質を基本から徹底解説」を参考にしてほしい。
1.2. 英語の名詞|「主語」「補語」「目的語」になる名詞
「名詞」は、文の「主語」「補語」「目的語」になることができる。
名詞の役割 | 例文 |
主語 | My dog is barking. (私の犬が吠えている。) |
補語 | My father is a doctor. (私の父は医者だ。) |
動詞の 目的語 |
I bought a new car. (私は新車を買った。) |
前置詞の 目的語 |
There is a book on the desk. (机の上に本がある。) |
なお、「補語」と「目的語」の詳細については「英語【目的語と補語】※話すための英文法|基本から徹底解説!」を参考にしてほしい。
1.3. 英語の名詞|「数えられる」名詞と「数えられない」名詞
英語の「名詞」には「数えられる名詞」(加算名詞)と「数えられない名詞」(不可算名詞)がある。
例えば、「加算名詞」の「song」には「単数形」の「song」と「複数形」の「songs」の2つの形があるが、「不可算名詞」の「music」の形は「music」1つしかない。(「musics」という「複数形」はない。)
「加算名詞」と「不可算名詞」の例は以下の通り。
「加算名詞」の例 | 「不可算名詞」の例 |
He doesn’t like to sing a song. (彼は歌を歌うことが好きではない) |
He is listening to music. (彼は音楽を聴いている) |
I like your ideas. (私はあなたのアイデアが好きだ) |
I like your suggestion. (私はあなたの提案が好きだ) |
I bought a desk yesterday. (私は昨日机を買った) |
I need furniture for my room. (私は部屋に家具が必要だ) |
I’ll have a cup of coffee. (コーヒーを一杯ください) |
I like coffee. (私はコーヒーが好きだ) |
He bought a ring for her. (彼は彼女に指輪を買った) |
He bought jewelry for her. (彼は彼女に宝飾品を買った) |
なお、「加算名詞」と「不可算名詞」の詳細については「英語【名詞の複数形】作り方※8つのルール・不規則変化と例外」を参考にしてほしい。
1.4. 英語の名詞|名詞の「複数形」の形
「加算名詞」の「単数形」を「複数形」にするルールは以下の通りだ。
名詞の語尾 | 複数形 | 単語例 |
-s | + es | bus → buses, address → addresses, etc. |
-sh | + es | dish → dishes, bush → bushes, etc. |
-ch | + es | church → churches, bench → benches, etc. |
-x | + es | box → boxes, fox → foxes, etc. |
子音 + -o | + es | tomato → tomatoes, hero → heroes, etc. |
子音 + -y | → ies | city → cities, baby → babies, etc. |
-f, -fe | → ves | -shelf → shelves, wife → wives, etc. |
なお、「man → men」や「child → children」など、「単数形」と「複数形」の形が全く異なる不規則に変化する名詞もある。
なお、名詞についての詳細は「英語【名詞】※5種類の名詞の使い方と性質を基本から徹底解説」を参考にしてほしい。
2. 英語の品詞|代名詞
英語の「代名詞」とは、「名詞の代わりをすることば(詞)」である。「人称代名詞(「所有代名詞」「再帰代名詞」を含む)」「指示代名詞」「不定代名詞」「疑問代名詞」「関係代名詞」の5種類ある。
2.1. 英語の代名詞|人称代名詞・所有代名詞・再帰代名詞
「人称代名詞」とは、「人の代わりをする名詞」である。「人称代名詞」「所有代名詞」「再帰代名詞」をまとめると以下の表になる。
「人称代名詞」は、「一人称」「二人称」「三人称」の3種類に分けられる。また、それぞれ「単数形」と「複数形」がある。また、「人称代名詞」は、その働きにより「主格」「所有格」「目的格」の3種類に分けられる。
なお、人称代名詞、所有代名詞、再帰代名詞の使い方の詳細や例文は「英語の一人称とは!※人称代名詞の主格・所有格・目的格を解説」を参考にしてほしい。
2.2. 英語の代名詞|指示代名詞
「指示代名詞」とは、「ある名詞を指し示す名詞の代わり」である。「指示代名詞」をまとめた表が以下である。
これらの「指示代名詞」は、「This is my book.」(これは私の本です)のように単独で使用される。一方で、「This book is mine.」(この本は私のものです)のように、名詞の前に置いて使用することもよくあるが、この場合の「this」は、指示代名詞ではなく「(指示)形容詞」である。その他の指示代名詞も同様である。
なお、指示代名詞の使い方の詳細や例文は「英語【代名詞】※話すための英文法|5種類の基本を徹底解説!」を参考にしてほしい。
2.3. 英語の代名詞|不定代名詞
「不定代名詞」とは、「不特定のもの/人を指す名詞の代わり」である。「不定代名詞」をまとめた表が以下である。
これらの「不定代名詞」は、「I need a pen. Do you have one?」(ペンが必要です。ひとつある?)のように単独で使用される。
一方で、「Can you show me another example?」(他の例を示すことができるか?)のように、名詞の前に置いて使用することもよくあるが、この場合の「another」は、不定代名詞ではなく「形容詞」である。この使い方ができるのは、上記のうち「other」「another」「some」「any」「all」「each」「both」「either」「neither」である。
なお、不定代名詞の使い方の詳細や例文は「英語【代名詞】※話すための英文法|5種類の基本を徹底解説!」を参考にしてほしい。
2.4. 英語の代名詞|疑問代名詞
「疑問代名詞」とは、「名詞の代わりをする疑問詞」である。「疑問代名詞」の「主格」「所有格」「目的格」をまとめた表が以下である。
「疑問代名詞」は「what」「who」「which」の3種類ある。役割により「主格」「所有格」「目的格」があるが、「所有格」があるのは「who」だけである。
「疑問代名詞」の「主格」は「What is your name?」(あなたの名前は何?)のように文の主語になる。「所有格」は「whose」のみで、「Whose is it?」(それは誰のもの?)のように「誰のもの」を意味する。「目的格」は「Which do you like, this or that?」(これとあれ、どっちが好きですか?)のように文の目的語になる。
疑問代名詞の使い方の詳細や例文は「英語の疑問詞|※話すための英文法!基本から発展まで徹底解説」を参照してほしい。
2.5. 英語の代名詞|関係代名詞
「関係代名詞」とは、名詞(先行詞)と、その名詞を説明する文(節)とを「関係づけるための名詞の代わり」である。「関係代名詞」をまとめた表が以下である。
「先行詞」が「人」の場合の「who」、「人以外」の場合の「which」、「人」と「人以外」の両方の場合に使える「that」、先行詞を含む「what」の4種類の関係代名詞がある。また、役割により「主格」「所有格」「目的格」があるが、「that」と「what」には「所有格」はない。
関係代名詞は、下記の例文のように、先行詞とその先行詞を説明する文とを結びつける役割をする。
I have a friend. The friend lives in London
= I have a friend who lives in London.
(私はロンドンに住んでいる一人の友人がいる。)
なお、関係代名詞の使い方の詳細や例文は「英語【関係代名詞】※話すための英文法|基本〜発展を徹底解説」を参照してほしい。
3. 英語の品詞|動詞
「動詞」とは、「動きを表す詞(ことば)」である。実際には、「動き」だけではなく「状態」を表す場合も多い。
I play baseball.(私は野球をする)
I am a doctor.(私は医者である)
例えば、上記の「play」は「動詞」であり「〜をする」という「動き」を表している。一方で「am」も「動詞」だが、こちらは「動き」ではなく、「〜である」という「状態」を表している。
英語の動詞を使うときの基本的な注意点は以下の通りだ。
【注意点①】英語の「動詞」は「主語」の次に置く!
【注意点②】 ひとつの「主語」にひとつの「動詞」
英語の動詞はさまざまな種類がある。また、英語の動詞は「主語」と「時制」によって形を変える必要がある。説明しよう。
3.1. 英語の動詞|「be動詞」と「一般動詞」
英語の「動詞」は「be動詞」と「一般動詞」とに分けられる。
「be動詞」とは
「be動詞」は「イコール」を表す。例えば「He is Ken.」であれば、「He = Ken」(彼はケンです。)という意味である。
また、「be動詞」は、「主語」と「時制(現在や過去など)」により「形」が変わる。それをまとめた表が下記である。
なお、「人称」についての詳細は「英語の一人称とは!※人称代名詞の主格・所有格・目的格を解説」を参考にしてほしい。
「一般動詞」とは
「一般動詞」とは「be動詞」以外の全ての動詞のことを指す。最も重要な一般動詞には「have」「get」「take」などがある。
「一般動詞」も、「主語」と「時制(現在や過去など)」により「形」が変わる。主語が「三人称単数」で動詞が「現在形」のときに、動詞に「s」や「es」をつける(「三・単・現の ”s”」)。「s」や「es」の付け方をまとめた表が以下である。形が全く変わる動詞もあるので注意してほしい。
また、「一般動詞」を「過去形」(および「過去分詞形」)にするには、通常「原形」に「ed」を付ける。「ed」の付け方をまとめた表が以下である。形が全く変わる動詞もあるので注意してほしい。
なお、「be動詞」と「一般動詞」を含めた英語の動詞の使い方の詳細や例文は「英語【動詞】話すための基礎を徹底解説!※中学の全動詞一覧付」を参考にしてほしい。
3.2. 英語の動詞|「自動詞」と「他動詞」
英語の「動詞」は、目的語を必要としない「自動詞」と、目的語を必要とする「他動詞」とに分けられる。
例えば「have」は、「I have a dog.」のように「a dog」という「目的語」を必要とするので「他動詞」である。一方で、例えば「swim」は、「I can swim.」のように「目的語」を必要としないので「他動詞」である。
なお、動詞が「他動詞」なのか「自動詞」なのかは、ひとつひとつ覚えていくしかない。
3.3. 英語の動詞|「動作動詞」と「状態動詞」
英語の「動詞」は、「動作を表す動詞」(動作動詞)と「状態を表す動詞」(状態動詞)とに分けられる。
「状態動詞」は、基本「進行形」にできないので、このような区別が必要になる。
例えば、「知っている」という「状態」を表す動詞「know」は、現在進行形「be動詞 + knowing」にすることはできない。「know」だけで「知っている」という「進行している状態」を意味しているからである。
一方で、「教える」という「動作」を表す動詞「teach」は、現在進行形「be動詞 + teaching」にして「教えている」という意味にすることができる。
なお、「現在進行形」の詳細については「英語【現在完了形】※話すための英文法|基本〜発展を徹底解説」を参考にしてほしい。
3.4. 英語の動詞|「知覚動詞」
英語の「動詞」には「知覚動詞」という分類がある。「see(見る)」「hear(聞く)」「feel(感じる)」などの「感覚 = 知覚」を表す動詞で、下記のような形をとることが多い。
なお、「現在分詞」と「過去分詞」については「英語【分詞】話すための英文法!現在分詞と過去分詞を徹底解説」を参考にしてほしい。
3.5. 英語の動詞|「使役動詞」
英語の「動詞」には「使役動詞」という分類がある。主に「make」「let」「have」の3つの動詞があり、下記のような形で「(目的語)に〜させる」という意味を表す。
なお、それぞれの動詞の使い方の詳細や例文は「英語【動詞】話すための基礎を徹底解説!※中学の全動詞一覧付」を参考にしてほしい。
4. 英語の品詞|助動詞
「助動詞」とは「動詞を助ける詞(ことば)」である。したがって「助動詞」は必ず「動詞」と一緒に使用される。
英語の「助動詞」は全部で16種類ある。それらをまとめた表が以下である。
助動詞 | 例文 |
will (意思) |
I will call her tonight. (私は今夜彼女に電話する。) |
will (未来の予測) |
She will go to the party. (彼女はパーティに行くだろう。) |
will/would (依頼) |
Will[Would]you open the door, please? (ドアを開けてくれますか[頂けますか]?) |
would (willの過去) |
Kate said that she would call me tonight. (ケイトは今夜私に電話すると言った。) |
would (推量) |
It would be nice to have a new house, but we can’t. (新しい家を持つことは素晴らしいだろう、でも我々は買えない。) |
would (過去の習慣) |
When I was a child, I would swim in the river. (子供の頃、私はよく川で泳いだものだ。) |
can (可能) |
I can see the mountain from my room. (私の部屋から山を見ることができる。) |
can (能力) |
He can speak five languages. (彼は5つの言語を話すことができる。) |
can/could (依頼) |
Can[Could]you open the door, please? (ドアを開けてくれませんか[頂けませんか]?) |
can/could (許可) |
Can[Could] I open the window? (窓を開けてもいいか[よろしいですか]?) |
could (canの過去) |
My grandfather could speak five languages. (私の祖父は5つの言語を話すことができた。) |
could (推量) |
That could be a UFO. (あれはUFOかもしれない。) |
may (推量) |
He may know the truth. (彼は真実を知っているかもしれない。) |
may (許可) |
May I ask you a question? (お伺いしてもよろしいですか?) |
might (推量) |
If I won the lottery, I might quit my job. (もし宝くじに当たったら、仕事をやめるかもしれない。) |
shall (提案) |
Shall I open the window? (窓を開けましょうか?) |
shall (意志) |
We shall probably go on holiday next month. (我々はおそらく来月休暇で出かける。) |
should/ ought to (義務) |
You should[ought to]apologize. (あなたや謝るべきだ。) |
should/ ought to (当然) |
She should[ought to]pass the exam because she is smart. (彼女は頭がよいので試験に通るはずだ。) |
must (意見) |
You must go home now. (あなたは今家に帰らなければならない。) |
must (推量) |
You must be hungry. (あなたはお腹が減っているに違いない。) |
used to (過去の習慣) |
I used to play golf a lot. (私はよくゴルフをしたものだった。) |
used to (過去の状態) |
This building used to be a movie theater. (この建物はかつて映画館だった。) |
need (必要) |
You needn’t[need not]come with us. (あなたは我々と一緒に来る必要なない。) |
dare (あえて〜する) |
I daren’t[dare not]tell him the truth. (私はあえて彼に本当のことを話さない。) |
be (進行形) |
I am studying English at The English Club. (私はThe English Clubで英語を勉強している。) |
be (受動態) |
This building was built in 1900. (この建物は1900年に建てられた。) |
have (完了形) |
I have finished my homework. (私は宿題を終えた。) |
do (疑問文) |
Does he speak English? (彼は英語を話すか?) |
do (否定文) |
He doesn’t speak English. (彼は英語を話さない。) |
それぞれの助動詞の使い方の詳細や例文は「英語【助動詞】※話すための英文法|基本から発展を徹底解説!」を参考にしてほしい。
助動詞を使うときの基本的な注意点を説明しよう。
【注意点①】 助動詞は「動詞」と一緒に使う
○ He can play tennis.
✖️ He can tennis.
(彼はテニスができる。)
【注意点②】 1つの動詞に2つ以上の助動詞は使えない
○ He can play tennis.
✖️ He can should play tennis.
(彼はテニスができる。)
【注意点③】 助動詞のあとには「動詞の原形」が続く
○ He can play tennis.
✖️ He can plays tennis.
(彼はテニスができる。)
【注意点④】 助動詞には三人称単数の「s」はつけない
○ He can play tennis.
✖️ He cans play tennis.
(彼はテニスができる。)
【注意点⑤】 助動詞の否定形は直後に「not」をつける
○ He cannot[can’t]play tennis.
✖️ He doesn’t can play tennis.
(彼はテニスができない。)
【注意点⑥】 助動詞を使った疑問文は助動詞を文頭に置く
○ Can he play tennis?
✖️ Does he can play tennis?
(彼はテニスができるか?)
疑問文の作り方の詳細については「英語【疑問文】※話すための英文法|超基本〜発展を徹底解説!」を参考にしてほしい。
5. 英語の品詞|形容詞
「形容詞」とは、例えば「黒いねこ(black cat)」の太字の部分のことばを指す。名詞を「形容(修飾)」する「詞(ことば)」のことだ。
代表的な「形容詞」は、「beautiful」(美しい)、「famous」(有名な)、「new」(新しい)、「hot」(あつい)、「nice」(よい)などがある。
英語の「形容詞」は、名詞を「前から」修飾する場合と、「後ろから」修飾する場合の2通りある。
「前から」名詞を直接修飾する場合を、形容詞の「限定用法」という。「is」のような「be動詞」をはさんで、名詞を「後ろから」修飾する場合を、形容詞の「叙述用法」という。
形容詞を使うときの基本的な注意点を説明しよう。
5.1. 英語の形容詞|「限定用法」or「叙述用法」
英語の形容詞の中には、「限定用法のみで使われる形容詞」と「叙述用法のみで使われる形容詞」があるので注意してほしい。それぞれの主な例は以下の通りだ。
「限定用法」のみで使われる形容詞(例) | 「叙述用法」のみで使われる形容詞(例) |
only(唯一の) | alone(一人の) |
total(全部の) | asleep(眠って) |
sole(唯一の) | afraid(恐れて) |
chief(主要な) | awake(目覚めて) |
former(前の) | aware(気づいて) |
mere(ほんの) | alike(似ている) |
latter(後の) | glad(喜んで) |
「限定用法」と「叙述用法」の使い方の詳細や例文は「英語【形容詞】基礎から徹底解説!※中学で習う全形容詞一覧付」を参考にしてほしい。
5.2. 英語の形容詞|「-thing」「-one」「-body」の名詞は後ろに形容詞を置く
「something」や「someone」「somebody」のような、語尾に「-thing」や「-one」「-body」がつく名詞(下記参照)を修飾する場合、形容詞はその後に置かれる。
I need something cold.
(私は何か冷たいものが必要だ)
形容詞の「cold」(冷たい)は、名詞の「something」(何か)を後ろから直接修飾している。「some-」の他にも「any-」「no-」もある。
5.3. 英語の形容詞|「- ing」「- ed」で終わる形容詞
英語には「-ing」と「-ed」で終わる形の形容詞が多くある。「-ing」は「〜する」というニュアンスの形容詞になり、「-ed」は「〜させられる」というニュアンスの形容詞になる。
「-ing」 | 「-ed」 |
Soccer games are exciting. (サッカーの試合は興奮する。) |
I was excited about the soccer game. (サッカーの試合に興奮させられた。) |
My job is interesting. (私の仕事はおもしろい。) |
I am interested in my job. (私は私の仕事に興味がある。) |
This movie is boring. (この映画はつまらない。) |
I’m bored with this movie. (私はこの映画に飽き飽きしている。) |
5.4. 英語の形容詞|名詞の前に複数の形容詞を置くときの順番ルール
形容詞の「限定用法」で、名詞の前にいくつか複数の形容詞を置く場合、その順番の通常のルールは下の図の通りである。
形容詞の順番のルールについての詳細は「英語【形容詞の順番】※名詞を前から修飾する並び順を徹底解説」を参考にしてほしい。
なお、形容詞についての詳細は「英語【形容詞】基礎から徹底解説!※中学で習う全形容詞一覧付」を参考にしてほしい。
6. 英語の品詞|副詞
「副詞」とは「名詞以外の語句」を「修飾」することば(詞)である。「名詞以外の語句」とは、「動詞」「形容詞」「他の副詞」に加え「文全体」も含まれる。
6.1. 英語の副詞|形容詞との違いは「修飾するもの」
形容詞は「名詞」を修飾するのに対して、副詞は「名詞以外」を修飾する。
副詞 | 形容詞 |
(動詞を修飾) Ken drives carefully. (ケンは注意深く運転する。) |
(名詞を修飾) Ken is a careful driver. (ケンは注意深い運転手だ。) |
(形容詞を修飾) The food is reasonably cheap. (食べ物は合理的に安い。) |
(名詞を修飾) The price of the food is reasonable. (食べ物の値段はそれほど高くない。) |
(他の副詞を修飾) You finished the exam incredibly quickly. (あなたは信じられないほどに速く試験を終えた。) |
(名詞を修飾) You finished the exam with an incredible speed. (あなたは信じられないほどのスピードで試験を終えた。) |
6.2. 英語の副詞|5種類の意味の副詞
英語の副詞は、その意味から「様態」「場所」「時」「頻度」「程度」の5種類に分けられる。
5種類の副詞 | 副詞の例 |
「様態」を表す 副詞の例 |
I quickly finished my breakfast. (私は素早く朝食を済ませた。) |
---|---|
She suddenly cried. (彼女は突然泣いた。) |
|
She swims fast. (彼女は速く泳ぐ。) |
|
「場所」を表す 副詞の例 |
I live here. (私はここに住んでいる。) |
Can I put my luggage there? (私の荷物をそこに置いてもいいか?) |
|
She went upstairs to sleep. (彼女は寝るために上階に行った。) |
|
「時」を表す 副詞の例 |
I am studying English now. (私は今英語を勉強している。) |
I will go to gym today. (私は今日ジムに行く。) |
|
We are visiting the client tomorrow. (我々は明日そのクライアントを訪問する。) |
|
「頻度」を表す 副詞の例 |
The weather varies hourly. (天候は刻々と変わる。) |
The shop is open daily from 9 am to 5 pm. (その店は毎日9時から5時まで開いている。) |
|
This newspaper is published weekly. (この新聞は毎週発行される。) |
|
「程度」などを表す 副詞の例 |
He almost died in the accident. (彼は事故でほとんど死んでいた。) |
He is probably sick. (彼はおそらく病気だ。) |
|
I definitely want to try it again. (私は絶対にもう一度トライしたい。) |
6.3. 英語の副詞|動詞を修飾するときの副詞の位置
動詞を修飾する副詞の位置は、文のリズムや微妙なニュアンスによって変わるので、厳密なルールはないと言っていい。およそのルールは以下の通りである。
副詞の種類 | 副詞の位置のルール |
動作がどのくらいの頻度で行なわれるか (「頻度」を表す副詞) (always, often, usually, etc.) |
・動詞が一般動詞1つの場合は動詞の前 ・動詞がbe動詞1つの場合は動詞の後 ・動詞が2つ以上の場合は1つ目の動詞の後 ・文頭や文末に置くこともある |
動作がどの程度行なわれるか (「程度」を表す副詞) (almost, probably, definitely, etc.) |
・動詞が一般動詞1つの場合は動詞の前 ・動詞がbe動詞1つの場合は動詞の後 ・動詞が2つ以上の場合は1つ目の動詞の後 ・文末に置くこともある |
動作がいつ行なわれるか (「時」を表す副詞) (now, today, already, etc.) |
・文末に置くことが多い ・文頭に置くこともある ・時の関係を表す副詞(already, still, just, etc.)は「頻度」を表す副詞と同じ位置のことも多い |
動作がどこで行なわれるか (「場所」を表す副詞) (here, upstairs, in my office, etc.) |
・動詞の後 ・目的語がある場合はその直後がふつう ・文末になることも多い |
動作がどのように行なわれるか (「様態」を表す副詞) (quickly, suddenly, fast, etc.) |
・自動詞の前か後 ・目的語や補語がある場合はその後か動詞の前 ・受動態の場合はbe動詞と過去分詞の間が多い ・助動詞がある場合はその後 ・文末に置くこともある |
副詞の順番 | ・副詞は「場所」→「様態」→「時」の順番 ・「場所」もしくは「時」を表す副詞が複数ある場合は小さい単位から |
詳細は「英語【副詞の位置】※話すための英文法|基本から徹底解説!」を参考にしてほしい。
なお、副詞の使い方の詳細や例文については「英語【副詞】基礎から徹底解説※中学で習う全副詞一覧付!」も参考にしてほしい。
7. 英語の品詞|前置詞
「前置詞」とは「名詞の前に置くことば(詞)」だ。したがって、「前置詞」の後には必ず「名詞」がくる(動名詞(goingなど)を含む)。
「前置詞」は「時」「場所」「動き」の3つを示すものに分けられる。
7.1. 英語の前置詞|「時」を示す前置詞
7.2. 英語の前置詞|「場所」を示す前置詞
C is behind A.(CはAの後ろです。)
C is between B and D.(CはBとDの間です。)
F is opposite A.(GはAの反対です。)
B is beside C.(BはCの隣です。)
B is next to C.(BはCの隣です。)
C is in front of E.(AはCの前です。)
7.3. 英語の前置詞|「動き」を示す前置詞
なお、前置詞についての詳細や例文は「英語【前置詞】使い方はイラストと例文で!基本から徹底解説」を参考にしてほしい。
8. 英語の品詞|接続詞
英語の「接続詞」とは、「語」と「語」、「句」と「句」、もしくは「節」と「節」を結ぶ(「接続」する)「詞」(ことば)である。また、文の一部となる「節」を作ることもある。
8.1. 英語の接続詞|「語と語」「句と句」「節と節」を結ぶ「and」「or」「but」「nor」
「語と語」「句と句」「節と節」を結ぶ接続詞には、「and」「or」「but」「nor」がある。
なお、「語と語」と結ぶ場合は、同じ品詞の「語」のみを結ぶことができる。また「句と句」と結ぶ場合は、同じ働きをする「句」のみを結ぶことができる。なお、「語と句」「語と節」「句と節」は接続することはできない。
ちなみに「句」とは、2つ以上の語のまとまりが1つの品詞の働きをしているもので、その中に「主語+動詞がない」ものであり、「主語+動詞がある」ものが「節」である。
英語の接続詞|「語と語」と結ぶ「and」「or」「but」「nor」の例
Ken and John are playing tennis now. (名詞と名詞)
(ケンとジョンは今テニスをしている。)
She is beautiful but arrogant. (形容詞と形容詞)
(彼女は美しいが傲慢だ。)
英語の接続詞|「句と句」と結ぶ「and」「or」「but」「nor」の例
He wants to learn English at a University or to get a job in the U.S. (名詞句と名詞句)
(彼は大学で英語を学ぶことか、アメリカで仕事を得ることを望んでいます)
I would like to go to the U.S. either to watch baseball games or to visit Hollywood. (副詞句と副詞句)
(野球を見るためか、ハリウッドを訪れるために私はアメリカに行きたい)
英語の接続詞|「節と節」と結ぶ「and」「or」「but」「nor」の例
The rain stopped and we went out.
(雨が止んだ、そして私たちは出かけた)
I don’t want to see a cockroach, nor do I want to touch one.
(私はゴキブリを見なくはないし、触りたくもない)
なお、ここまで紹介してきた全ての接続詞は、2つの「語」や「句」や「節」を「対等の関係」で結ぶ「等位接続詞」である。
8.2. 英語の接続詞|「節と節」のみを結ぶ接続詞
ここから紹介する接続詞は「従属接続詞」である。一方の「節」がもう一方の「節」に「従属」している(よりかかっている)関係を結んでいる。「従属している節」を「従属節」、「従属されている節」を「主節」と呼ぶ。
「時」「原因・理由」「条件」を表す接続詞、その他の接続詞と分けて説明する。
英語の接続詞|「時」を表す接続詞
It was raining when I got up.
(私が起きたとき雨が降っていた)
「時」を表す接続詞には、「when」(〜の時)のほか、「as」(〜の時)、「while」(〜の間)、「before」(〜の前)、「after」(〜のあと)、「until」(〜まで)、「by the time」(〜のときまで)、「since」(〜以来)がある。
英語の接続詞|「原因・理由」を表す接続詞
I opened the window because it was very hot.
(すごく暑かったので、私は窓を開けた)
「原因・理由」を表す接続詞には、「because」(〜なので)のほか、「since」(〜なので)、「as」(〜なので)がある。
英語の接続詞|「条件」を表す接続詞
Please call me if you need to contact me.
(私に連絡する必要があれば、私に電話してください)
「条件」を表す接続詞には、「if」(〜なら)のほか、「in case」(〜の場合)、「as long as」(〜ならば)、「so long as」(〜ならば)、「provided (that)」(〜ならば)、「providing (that)」(〜ならば)、「only if」(〜ならば)、「unless」(〜でなければ)、「even if」(〜であっても)、「as if」(〜のように)がある。
英語の接続詞|「〜にもかかわらず」を表す接続詞
Although it was raining, we went camping.
(雨が降っていたにもかかわらず、私たちはキャンプに出かけた)
「〜にもかかわらず」を表す接続詞には、「although」のほか、「though」、「even though」、「even if」、「in spite of the fact that」、「despite the fact that」がある。
8.3. 英語の接続詞|「名詞節」を作る接続詞
I believe that she will pass the exam.
(私は彼女が試験に通ると信じている)
上記の例文では、接続詞「that」に続く「節」が、動詞「believe」の目的語の役割をしている。このような、文の「主語」「補語」「目的語」などの役割をする節(名詞節)を作る接続詞には、「that」「if」「whether」がある。
なお、接続詞の詳細や例文は「英語【接続詞】※話すための英文法|基本の28種類を徹底解説!」を参考にしてほしい。
9. 英語の品詞|冠詞
英語の「冠詞」とは「名詞の冠(かんむり)のことば(詞)」である。名詞の前につける「a/an」と「the」のことである。
複数ある中の、どれかを「特定しない」ときに「a (an)」をつけるのに対して、どれかを「特定する」ときに「the」をつける。「a/an」は特定しないので「不定冠詞」、「the」は特定するので「定冠詞」という。
9.1. 英語の冠詞|「不定冠詞」と「定冠詞」の使い分け
「不定冠詞」と「定冠詞」の使い分けの使い分けを説明する。
初めて話題に上がった名詞に「a/an」vs. 既に話題に出ている名詞に「the」
John and Susan have two children, a boy and a girl. The boy is ten years old, and the girl is eight.
(ジョンとスーザンは、男の子と女の子の2人の子供がいる。その男の子は10歳で、女の子は8歳だ。)
上の例文では、2人の子供について初めて話題に上がったので、最初は「a boy」と「a girl」とし、その次には、どの「boy」と「girl」なのかを特定できるので「the boy」と「the girl」としている。
聞き手が特定できない名詞に「a/an」vs. 特定できる名詞に「the」
My girlfriend has an English name.
(私の彼女は英語の名前を持っている。)
I don’t remember the name of the man we met yesterday.
(昨日会った男性の名前が思い出せない。)
上の1つ目の例文の「an English name」は、どの「英語の名前」なのか特定していないため「an」をつけ、2つ目の例文の「the name」は、「昨日会った男性の名前」と特定しているので「the」をつけている。
「種類」を表す「a/an」vs. 一つしかない名詞は「the」
「人」や「物」の「種類」を表すときに「a/an」が使われる。一方で、この世の中に一つしかないものは、自動的に「限定」されるので「the」をつける。
The Earth is a star.
(地球は星(という種類の一つ)だ。)
9.2. 英語の冠詞|「a」vs.「an」と「the(ザ)」vs.「the(ジ)」の使い分け
「不定冠詞」は「a」と「an」がある。「不定冠詞」は「the」しかないが、読み方が「ðə(ザ)」と「ði(ジ)」がある。それぞれの使い分けを説明する。
「子音」の前は「a」vs.「母音」の前は「an」
不定冠詞「a」は、母音(a/e/i/o/u)の前では発音しやすくするために「an」になる。
Do you need an umbrella?
((ある一つの)傘は必要ですか?)
「子音」の前は「ðə(ザ)」vs.「母音」の前は「ði(ジ)」
定冠詞「the」は、母音(a/e/i/o/u)の前では発音しやすくするために「ði(ジ)」と発音される。
The Earth is a star.
(地球は一つの星だ。)
9.3. 英語の冠詞|冠詞をつけない(無冠詞)場合
不定冠詞(a/an)も定冠詞(the)もつけない場合を説明する。
数えられない名詞(不可算名詞)
「数えられない名詞」(不可算名詞)は冠詞をつけずに使われることも多い。また、不定冠詞(a/an)は「ひとつの」という意味があるので「数えられない名詞」にはつけることができない。つまり、「数えられない名詞」は「the」をつけるか、無冠詞で使われる。
I like rice.
(私は米が好きだ)
I like the rice.
(私はその米が好きだ)
上記の例文では「rice」は不加算名詞なので、無冠詞では「一般的に米が好き」という意味になり、定冠詞をつけると「その(特定の)米が好き」という意味になる。「a rice」や「rices」とは言えない。
一般的なモノやヒトは無冠詞
「一般的」なモノやヒトについていうときは冠詞をつけない。(ただし、数えられる名詞の場合は複数形にする。)「特定」のモノやヒトのときは「the」をつける。
I don’t like dogs. (一般的な犬)
(犬が好きではない。)
I like the dogs she has. (特定の犬)
(彼女が飼っている犬が好きだ。)
「機能」「用途」「内容」に着目するときは無冠詞
モノの「機能」「用途」「内容」に着目する場合は冠詞をつけない(数えられる名詞でも単数形で使われることがある)。一方で、モノを「物体」としてみる場合は冠詞(the)をつける。
My son goes to school every day. (機能)
(息子は毎日学校に行く。)
I have to go to the school to meet my son’s teacher. (物体)
(息子の先生に会うために学校に行かなければならない。)
上記の例文では、「息子」は「勉強しに行く」ので無冠詞、「私」は「息子の先生に会いに行く」ために「学校」という「建物」に行くので冠詞(the)が必要となる。
なお、冠詞についての詳細や例文は「英語【冠詞】※話すための英文法|基本から発展を徹底解説!」を参考にしてほしい。
10. 英語の品詞|間投詞
「間投詞」とは「間に投げられたことば(詞)」である。喜びや悲しみ、驚きなどを表すことばである。主なものは以下の通り。
間投詞の例 | 意味 |
Hi! [hái] |
(呼掛) やあ! |
Hey! [héi] |
(呼掛・驚き・喜び) おい! まあ! |
Wow! [wáu] |
(喜び・驚き・賞賛) ワオ! わあ! すごい! |
Oh! [óu] |
(悲しみ・驚き) おお! おや! |
Ah! [ɑ] |
(悲しみ・驚き) ああ! |
Yuk! [jʌ́k] |
(嫌悪・不快) ゲーッ! オエッ! |
Ugh! [ú(ː)x] |
(嫌悪・不快) うっ! |
Ouch! [áutʃ] |
(嫌悪・不快) 痛い! |
Oops! [úːps] |
(不快・驚き) おっと! しまった! |
Oh no! [óu nóu] |
(悲しみ) 弱ったな!あっ! |
Oh my! [óu mái] |
(悲しみ) あらまあ! やれやれ |
(Oh) dear! [óu díər] |
(悲しみ) あらまあ! やれやれ |
(Oh) my god! [óu mái gɑ́d] |
(驚き) 信じられない! おやっ! えっ! |
(Oh) my goodness! [óu mái gúdnəs] |
(驚き) 信じられない! おやっ! えっ! |
Good heavens! [gúd hévnz] |
(驚き) 信じられない! おやっ! えっ! |
Damn! [dǽm] |
(嫌悪・不快) ちくしょうめ |
Well [wél] |
(話のつなぎ) ええと |
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