「文法」とは、簡単にいうと、単語の並べ方のルールだ。
英語の単語の並べ方(語順)は、日本語のそれとは全く異なる。だからこそ、日本人が英語を習得するには、文法の学習が重要なのだ。文法の重要性を否定する言語学者はいない。
このコラムでは、英語の語順(英文法)を効率的に理解するために、最も重要なことだけを、大人の初心者の方向けに解説する。
さあ、始めよう!
目次
- 1. 文の骨組み|「主語」と「動詞」
- 2. 英語の動詞|「be動詞」と「一般動詞」
- 3. 英語の名詞|「名詞」と「代名詞」
- 4. 英語の形容詞|「限定用法」と「叙述用法」
- 5. 英語の副詞|「副詞」と「副詞句」
- 6. 英語の否定文|「be動詞」と「一般動詞」の場合
- 7. 英語の疑問文|「be動詞」と「一般動詞」の場合と「疑問詞」
- 8. 英語の名詞の複数形|「数えられる名詞」と「数えられない名詞」
- 9. 英語の冠詞|「a / an」と「the」
- 10. 英語の時制①|「現在形」と「現在進行形」
- 11. 英語の時制②|「過去形」と「過去進行形」と「現在完了形」
- 12. 英語の時制③|「be going to」と「will」とその他の「未来形」
- 13. 英語の助動詞|「16種類」の「意味」と「使い方」
- 14. 英語の不定詞|「副詞的用法」と「形容詞的用法」と「名詞的用法」
- 15. 英語の動名詞|「主語」「補語」「目的語」になる動名詞
- 16. 英語の接続詞|「語と語」「句と句」「節と節」を結ぶ
- 17. 英語の文型|「主語」「動詞」「補語」「目的語」と5つの文型
- 18. 英語の比較|「比較級」と「最上級」と「as〜as」
- 19. 英語の受け身|「受動態」と「能動態」
- 20. 英語の関係代名詞|「主格」と「目的格」
1. 文の骨組み|「主語」と「動詞」
英語の文には必ず「主語」と「動詞」がある(一部の例外は除く)。
「主語」とは、「動作」や「状態」の「主体」をあらわす語であり、「動詞」とは、「動作」や「状態」をあらわす語である。
上記の例文の「I」が主語で、「play」が動詞だ。既に説明したが、英語の場合は、主語の次に動詞を置く。重要なのでもう一度言うが、英語と日本語は「語順」が全く違う。
2. 英語の動詞|「be動詞」と「一般動詞」
「動詞」とは、「動きを表す詞(ことば)」である。
英語の動詞は、「be動詞」と「一般動詞」2種類に分けられる。
2.1. be動詞
「be動詞」は「イコール」を表す。下の例文のように「He is Ken.」であれば、「He = Ken」(彼はケンです。)という意味である。
「be動詞」は、「主語」と「時制(現在や過去など)」により「形」が変わる。「be動詞」の「形の変化」をまとめると下図になる。
ちなみに、「人称」について簡単に説明すると以下になる。
- 「一人称」:「自分」(話し手)。「I(単数形)」と「we(複数形)」のみ。
- 「二人称」:「相手」(聞き手)。「you(単数形/複数形)」のみ。
- 「三人称」:「自分」と「相手」以外の全て。「he(単数形)」「she(単数形)」「it(単数形)」「they(複数形)」など。
2.2. 一般動詞
「一般動詞」とは、「be動詞」以外の全ての動詞のことを指す。
「一般動詞」も「be動詞」と同様に、「主語」と「時制(現在や過去など)」により「形」が変わる。
「主語」によって「一般動詞」の「形」が変わるのは、主語が「三人称単数」のときだけである。下図の例文のように、動詞が「現在形」のときに、動詞に「-s」が付く。この「s」のことを「三・単・現のs」という。
上の例文の動詞「play」のように、単に語尾に「s」をつける動詞は多いが、そうではない動詞も少なくない。まとめた表が以下になる。
また、「一般動詞」も、「時制(現在や過去など)」により「形」が変わる。通常、「過去形」および「過去分詞形」にするには「原形」に「ed」を付けるが、このルールが当てはまらない一般動詞も多い。まとめた表が以下になる。
なお、「三人称単数」についての詳細は「【三人称単数】とは?英語の三単現の[s]を基本から徹底解説」を参考にしてほしい。
また、「動詞」についての詳細は「英語【動詞】話すための基礎を徹底解説!※中学の全動詞一覧付」を参考にしてほしい。
3. 英語の名詞|「名詞」と「代名詞」
「名詞」とは、「もの」や「人」の「名前を表す詞(ことば)」である。一方で、「代名詞」とは、「名詞の代わり」である。
3.1. 名詞
日本の学校教育では、英語の名詞を5種類に分類している。まとめた表が以下である。
この分類は必ずしも重要ではない。しかし、知っておいた方が以下で説明する「冠詞」や「加算名詞」「不可算名詞」を理解しやすくなる。
名詞の種類 | 名詞の例 |
普通名詞 [同じ種類のものに共通して用いられる名詞] |
book(本) house(家) |
集合名詞 [同じ種類の人やものの集合体を表す名詞] |
family(家族) company(会社) |
物質名詞 [一定の形のない物質を表す名詞] |
water(水) paper(紙) |
抽象名詞 [形のない抽象的なことを表す名詞] |
love(愛) hope(希望) |
固有名詞 [同種類の中の特定なものや人を表す名詞] |
Ken(人の名前) SONY(会社の名前) |
3.2. 代名詞
ここでは英語の「代名詞」のうち、「人称代名詞」を説明する。「人称代名詞」とは、「人の代わりをする名詞」を意味する。「人称代名詞」に加え、「所有代名詞」「再帰代名詞」をまとめた表が以下である。
ちなみに、「主格」「所有格」「目的格」を簡単に説明すると以下になる。
- 「主格」:文の主語として使われる代名詞。「I」「you」「he」など。
- 「所有格」:名詞の前について、「だれだれの〜」という所有を表す代名詞。「my」「your」「his」など。
- 「目的格」:「だれだれを」「だれだれに」のように「目的語」として使われる代名詞。「me」「you」「him」など。
なお、「名詞」についての詳細は「英語【名詞】※5種類の名詞の使い方と性質を基本から徹底解説」を参考にしてほしい。
また、「人称代名詞」についての詳細は「英語の一人称とは!※人称代名詞の主格・所有格・目的格を解説」を参考にしてほしい。
4. 英語の形容詞|「限定用法」と「叙述用法」
「形容詞」とは、例えば「黒いねこ(black cat)」の太字の部分のことばを指す。「名詞」を「形容(修飾)」する「詞(ことば)」のことだ。「修飾する」とは、その語句の意味を「限定」したり「詳しく」したりすることである。
4.1. 形容詞の「限定用法」と「叙述用法」
「形容詞」は「名詞」を修飾するが、英語では、名詞を「前から」修飾する場合と、「後ろから」修飾する場合の2通りある。 下記の例文のように、「前から」名詞を直接修飾する場合を、形容詞の「限定用法」という。「is」のような「be動詞」をはさんで、名詞を「後ろから」修飾する場合を、形容詞の「叙述用法」という。
4.2.「限定用法」の場合の形容詞の並べ方
形容詞の「限定用法」で、名詞の前にいくつか複数の形容詞を置く場合、その順番のルールは下の図の通りである。しかし、これは「絶対」ではないので注意してほしい。
なお、「形容詞」についての詳細は「英語【形容詞】基礎から徹底解説!※中学で習う全形容詞一覧付」を参考にしてほしい。
また、限定用法の場合の「形容詞の順番」についての詳細は「英語【形容詞の順番】※名詞を前から修飾する並び順を徹底解説」を参考にしてほしい。
5. 英語の副詞|「副詞」と「副詞句」
英語の「副詞」とは「名詞以外の語句」を「修飾」する語句である。「名詞以外の語句」とは、「動詞」「形容詞」「他の副詞」に加え「文全体」も含まれる。
5.1. 名詞以外を修飾する「副詞」
「動詞」「形容詞」「他の副詞」「文全体」を修飾する「副詞」の例文は以下の通りだ。
英語の副詞は、その意味から「様態」「場所」「時」「頻度」「程度」の5種類に分けられる。しかし、この分類はそれほど重要ではない。
5.2. 副詞の「位置」
副詞の位置は、文のリズムや微妙なニュアンスによって変わるので、厳密なルールはないと言っていい。しかし「頻度」と「程度」を表す副詞については下記のようなルールがある。
副詞の種類 | 副詞の位置のルール |
動作がどのくらいの頻度で行なわれるか (「頻度」を表す副詞) (always, often, usually, etc.) | ・動詞が一般動詞1つの場合は動詞の前 ・動詞がbe動詞1つの場合は動詞の後 ・動詞が2つ以上の場合は1つ目の動詞の後 ・文頭や文末に置くこともある |
動作がどの程度行なわれるか (「程度」を表す副詞) (almost, probably, definitely, etc.) | ・動詞が一般動詞1つの場合は動詞の前 ・動詞がbe動詞1つの場合は動詞の後 ・動詞が2つ以上の場合は1つ目の動詞の後 ・文末に置くこともある |
5.3. 前置詞で始まる「副詞句」
「副詞句」とは、複数の単語を組み合わせて一つの副詞の働き(名詞以外を修飾)をする「句」である。下記の例文の太字の部分が副詞句である。
I usually go to the library after school.
(私は通常、放課後に図書館にいく。)
「to the library」(図書館に)と「after school」(放課後に)は両方とも、動詞「go」を修飾している「副詞句」である。
5.4. 「副詞」と「形容詞」の違い
「副詞」と「形容詞」の見分け方は難しくない。既に説明したが、形容詞は「名詞」を修飾し、副詞は「名詞以外」を修飾する。
例えば、下記の一つ目の例文の「perfect」は名詞の「English」を修飾しているので「形容詞」であり、「perfect English」で「完璧な英語」という意味になる。一方で、二つ目の例文の「perfectly」は動詞「speaks」を修飾しているので「副詞」であり、「speaks perfectly」で「完璧に話す」という意味になる。
なお、「副詞」についての詳細は「英語【副詞】基礎から徹底解説※中学で習う全副詞一覧付!」を参考にしてほしい。
また、「副詞の位置」についての詳細は「英語【副詞の位置】※話すための英文法|基本から徹底解説!」を参考にしてほしい。
6. 英語の否定文|「be動詞」と「一般動詞」の場合
「否定文」とは、もの・ことを否定するとき文だ。英語は「not」を入れて否定文を作るが、動詞が「be動詞」の場合と「一般動詞」の場合で、「not」の入れ方が異なる。
6.1.「be動詞」の否定文
「be動詞」が使われている「ふつうの文」(平叙文)を「否定文」にするには、「be動詞」のあとに「not」を入れればよい。
6.2.「一般動詞」の否定文
「一般動詞」が使われている「ふつうの文」(平叙文)を「否定文」にするには、「do not = don’t」もしくは「does not = doesn’t」を動詞の前に置けばよい。
主語が「三人称単数以外」の場合は、動詞の前に「do not = don’t」を置く。
主語が「三人称単数」の場合は、動詞の前に「does not = doesn’t」を置く。そして、「ふつうの文」(平叙文)の動詞に付いていた「s」を取る。
7. 英語の疑問文|「be動詞」と「一般動詞」の場合と「疑問詞」
「疑問文」とは何かを質問するときの文だ。英語は語順を変えて疑問文を作る。ここでは、動詞が「be動詞」の場合と「一般動詞」の場合の疑問文の作り方、そして「疑問詞」(「what」など)を使った疑問文の作り方を説明する。
7.1.「be動詞」の疑問文
「be動詞」が使われている「ふつうの文」(平叙文)を「疑問文」にするには、その「be動詞」を一番前に持ってくればよい。
上記は、be動詞が「are」の例文だが、「am」や「is」の場合も同様である。
be動詞の疑問文は「Yes」か「No」で答える。
疑問文 | 答え方 |
Are you busy? (あなたは忙しいですか?) |
Yes, I am. No, I’m not. |
ちなみに、「Yes」か「No」で答えられる疑問文は、文の最後を上がり調子(⤴︎)で発音することを忘れずに!
7.2.「一般動詞」の疑問文
「一般動詞」が使われている「ふつうの文」(平叙文)を「疑問文」にするには、「Do」もしくは「Does」を一番前に置けばよい。
主語が「三人称単数」以外の場合は、文の最初に「Do」を置くだけで疑問文になる。
主語が「三人称単数」の場合は、文の最初に「Does」を置く。そして、「ふつうの文」(平叙文)の動詞に付いていた「s」を取る。
「Do」「Does」で始まる疑問文も「Yes」か「No」で答える。
疑問文 | 答え方 |
Do you work hard? (あなたは一生懸命に働いていますか?) |
Yes, I do. No, I don’t. |
Does he speak English? (彼は英語を話しますか?) |
Yes, he does. No, he doesn’t. |
この場合の疑問文も「Yes」「No」で答えられるので、文の最後を上がり調子(⤴︎)で発音すること!
7.3.「疑問詞」を使った疑問文
上記では「Yes」「No」で答えられる疑問文を説明したが、「何?」などの具体的な情報を聞くための「疑問詞」を使った疑問文について説明する。
「疑問詞」は下記の通り全部で9種類ある。
疑問詞 | 意味 |
What | 何? |
Which | どれ?/どっち? |
Who | だれ? |
Whom | だれを?だれに? |
Whose | だれの? |
When | いつ? |
Where | どこ? |
Why | なぜ? |
How | どのように? |
疑問詞を使った疑問文の作り方の基本は、「ふつうの文」(平叙文)のわからないところを疑問詞にして文の最初に持っていき、疑問詞のあとは上記(「be動詞」と「一般動詞」の疑問文)で説明した語順にすればよい。
「what」などは「何の〜」という意味もある。
主語がわからない場合は、わからないところを疑問詞にするだけでよい。
疑問詞で始まる疑問文は「Yes」もしくは「No」では答えられない。
疑問文 | 答え方 |
What do you like to eat? (好きな食べ物は何ですか?) |
I like to eat banana. (バナナが好きです。) |
Where is your car? (あなたの車はどこですか?) |
My car is at a repair shop. (修理屋にあります。) |
What language do you speak? (あなたは何の言語を話しますか?) |
I speak Japanese. (日本語を話します。) |
Who plays the piano? (誰がピアノを弾きますか?) |
Ken does. (ケンが弾きます。) |
ちなみに、「Yes」「No」で答えられない疑問詞の疑問文は、文の最後を下がり調子(⤵︎)で発音する。
なお、「疑問文」についての詳細は「英語【疑問文】※話すための英文法|超基本〜発展を徹底解説!」を参考にしてほしい。
また、「疑問詞」を使った疑問文についての詳細は「英語【疑問詞】※話すための英文法!基本から発展まで徹底解説」を参考にしてほしい。
8. 英語の名詞の複数形|「数えられる名詞」と「数えられない名詞」
8.1. 「数えられる名詞」と「数えられない名詞」
英語の名詞には「単数形」と「複数形」がある。しかし、「数えられる名詞」(加算名詞)にのみ「複数形」があり、「数えられない名詞」(不加算名詞)には「複数形」はない。
例えば、「apple」(りんご)は「可算名詞」なので「単数形」の「apple」と「複数形」の「apples」があるが、「rice」は「不可算名詞」なので「単数形」の「rice」はあるが「複数形」はない。
8.2. 名詞の複数形の作り方
「可算名詞」を「複数形」にするには、単純に「単数形」の語尾に「-s」をつける場合が多い。しかし、「-es」をつけたり、全く別な形になったり(不規則変化)、形が変わらない場合(単複同形)などもある。
不規則変化のルールをまとめた表が以下である。
名詞の語尾 | 複数形 | 単語例 |
-s | + es | bus → buses(バス) |
-sh | + es | dish → dishes(皿) |
-ch | + es | church → churches(教会) |
-x | + es | box → boxes(箱) |
子音 + -o | + es | tomato → tomatoes(トマト) |
子音 + -y | → ies | city → cities(都市) |
-f, -fe | → ves | shelf → shelves(棚) |
上記以外 | + s | cat → cats(ねこ) |
なお、英語の名詞の「複数形」についての詳細は「英語【名詞の複数形】作り方※8つのルール・不規則変化と例外」を参考にしてほしい。
9. 英語の冠詞|「a / an」と「the」
9.1. 加算名詞と不加算名詞の使い方
「加算名詞」の「単数形」は単独で使うことができない。つまり、「加算名詞」は、前に「a (an), the」(冠詞)や「this, that, my, your, his」(限定詞)をつけるか、複数形にしなければならない。
一方で、「不加算名詞」は単独でも使うことができる。つまり、「不加算名詞」は、必ずしも「冠詞」や「限定詞」をつけなくてもよい。また、「a/an」は「数えられない名詞」につけることができない。
9.2. 「a / an」と「the」の使い分け
「英語の冠詞」(a/an, the)の「超基本」をまとめると以下のようになる。
なお、「冠詞」についての詳細は「英語【冠詞】※話すための英文法|基本から発展を徹底解説!」を参考にしてほしい。
10. 英語の時制①|「現在形」と「現在進行形」
10.1. 英語の「現在形」
「be動詞」の「現在形」は「am」「are」「is」の3種類ある。下図の通り主語によってこの3種類を使い分ける。
「一般動詞」の「現在形」は、主語が「三人称」かつ「単数」のときだけ形が異なる。
英語の「現在形」は、「現在を含めて、ある一定の過去や未来もその状態にある」ことを意味する。そのニュアンス・感覚が、動詞の種類や文の意味によって「現在の状態」「習慣・反復動作」「事実・真実」という3つの意味に分類される。
10.2. 英語の「現在進行形」
現在進行形の「形」は、「be動詞の現在形 + 〜ing」である。
英語の現在進行形の「基本」の意味は「今、起こっていること」(「動作の継続」)だ。
現在進行形の「平叙文」「否定文」「疑問文」の作り方は以下の通りだ。
10.3. 「現在形」と「現在進行形」の違い
現在形が「現在を含めて、ある一定の過去や未来もその状態にある」ことを表すのに対して、現在進行形は「ある一定の過去から現在までその動作が進行している」ことを表す。
なお、「現在形」についての詳細は「英語【現在形】※話すための英文法!基本から発展を徹底解説」を参考にしてほしい。
また、「現在進行形」についての詳細は「英語【現在進行形】※話すための英文法!基本〜発展を徹底解説」を参考にしてほしい。
11. 英語の時制②|「過去形」と「過去進行形」と「現在完了形」
11.1. 英語の「過去形」
英語では、「過去」のことを表現するには動詞の形を「過去形」にする。
「be動詞」の「過去形」は「was」と「were」の2種類ある。現在形「is」と「am」の過去形は「was」、現在形「are」の過去形は「were」である。
一般動詞の過去形は、通常「原形」(=「現在形」)に「ed」を付ける。しかし、このルールが当てはまらない一般動詞も多い。それらをまとめると以下になる。
「Be動詞」と「一般動詞の過去形」の「平叙文」「否定文」「疑問文」の作り方は以下の通りだ。
11.2. 英語の「過去進行形」
過去進行形の「形」は、「be動詞の過去形 + 〜ing」である。
英語の過去進行形の意味は「過去のある時点で進行中だったこと」(過去の時点での「動作の継続」)だ。
過去進行形の「平叙文」「否定文」「疑問文」の作り方は以下の通りだ。
11.3. 英語の「現在完了形」
英語の「現在完了形」は、「過去」の出来事(action)が「今」につながっているときに使用される。形は「have/has + 動詞の過去分詞形」。「動詞の過去分詞形」については、上記「2. 英語の動詞|「be動詞」と「一般動詞」」を参照してほしい。
下記の例文は、過去のある時点で「携帯電話をなくした」ことと、「現在(今)」もその状態が続いていること、つまり「現在(今)」も携帯電話をなくしたままの状態であることを意味している。
この例文は「携帯電話は今もない」という「今の状況」がメインのメッセージであり、過去に「携帯電話をなくした」ことがメインではない。
現在完了形の「否定文」と「疑問文」の作り方は以下の通りだ。
ちなみに、日本の文法書では現在完了形を、その意味の違いから「完了・結果」「経験」「継続」と分けて説明しているが、ネイティブはそのような区別はしていない。
11.4. 英語の「現在完了形」と「過去形」の違い
「現在完了形」は、「過去」の出来事(action)が「今」につながっているときに使用される。一方で「過去形」は、「過去」の出来事(action)だけを表現する。
なお、「現在完了形」についての詳細は「英語【現在完了形】※話すための英文法|基本〜発展を徹底解説」を参考にしてほしい。
12. 英語の時制③|「be going to」と「will」とその他の「未来形」
12.1.「be going to」と「will」の意味と使い方
英語の未来形は「be going to」と「will」であると中学校で習った。それらの意味と使い方の違いを簡単に説明すると以下になる。
「be going to」と「will」の「否定文」と「疑問文」の作り方は以下の通りだ。
12.2.「現在形」と「現在進行形」が未来を表す場合
英語の未来形は「will」と「be going to」だけではない。「生きた」英語では、下記の例文のように、「現在形」や「現在進行形」で未来を表現することも多い。
現在形 | My train leaves at 10:45 this evening. (私の電車は今夜10時45分に出発する) |
現在進行形 | I’m visiting the client this afternoon. (今日の午後その顧客を訪問予定だ) |
「現在形」は、電車の時刻表や映画の上映予定など、「ガチガチ」に決まっている「予定」を表す時に使用される。
一方で、「現在進行形」は、クライアントとのアポなど、「確定」しており「準備」が整っている「予定」を表す時に使用される。
未来(予定)を表す「現在形」と「現在進行形」の「否定文」と「疑問文」の作り方は以下の通りだ。
なお、「未来形」についての詳細は「英語【未来形】※話すための英文法|基本から発展を徹底解説!」を参考にしてほしい。
13. 英語の助動詞|「16種類」の「意味」と「使い方」
「助動詞」とは「動詞を助ける詞(ことば)」である。したがって「助動詞」は必ず「動詞」と一緒に使用される。
13.1.「助動詞」の基本的な「使い方」
1つの動詞に2つ以上の助動詞は使えない
○ He can play baseball.
✖️ He can should play baseball.
(彼は野球ができる。)
助動詞のあとには「動詞の原形」が続く
○ He can play baseball.
✖️ He can plays baseball.
(彼は野球ができる。)
助動詞には三人称単数の「s」はつけない
○ He can play baseball.
✖️ He cans play baseball.
(彼は野球ができる。)
助動詞の「否定形」は直後に「not」をつける
○ He cannot[can’t]play baseball.
✖️ He doesn’t can play baseball.
(彼は野球ができない。)
助動詞を使った「疑問文」は助動詞を文頭に置く
○ Can he play baseball?
✖️ Does he can play baseball?
(彼は野球ができるか?)
13.2. 16種類の「助動詞」の「意味」
英語の「助動詞」は全部で16種類あり、それぞれ様々な意味を表現する。助動詞の主な意味をまとめた表が以下である。
助動詞 | 例文 |
will (意思) |
I will call her tonight. (私は今夜彼女に電話する。) |
will (未来の予測) |
She will go to the party. (彼女はパーティに行くだろう。) |
will/would (依頼) |
Will[Would]you open the door, please? (ドアを開けてくれますか[頂けますか]?) |
would (willの過去) |
Kate said that she would call me tonight. (ケイトは今夜私に電話すると言った。) |
would (推量) |
It would be nice to have a new house, but we can’t. (新しい家を持つことは素晴らしいだろう、でも我々は買えない。) |
would (過去の習慣) |
When I was a child, I would swim in the river. (子供の頃、私はよく川で泳いだものだ。) |
can (可能) |
I can see the mountain from my room. (私の部屋から山を見ることができる。) |
can (能力) |
He can speak five languages. (彼は5つの言語を話すことができる。) |
can/could (依頼) |
Can[Could]you open the door, please? (ドアを開けてくれませんか[頂けませんか]?) |
can/could (許可) |
Can[Could] I open the window? (窓を開けてもいいか[よろしいですか]?) |
could (canの過去) |
My grandfather could speak five languages. (私の祖父は5つの言語を話すことができた。) |
could (推量) |
That could be a UFO. (あれはUFOかもしれない。) |
may (推量) |
He may know the truth. (彼は真実を知っているかもしれない。) |
may (許可) |
May I ask you a question? (お伺いしてもよろしいですか?) |
might (推量) |
If I won the lottery, I might quit my job. (もし宝くじに当たったら、仕事をやめるかもしれない。) |
shall (提案) |
Shall I open the window? (窓を開けましょうか?) |
shall (意志) |
We shall probably go on holiday next month. (我々はおそらく来月休暇で出かける。) |
should/ ought to (義務) |
You should[ought to]apologize. (あなたや謝るべきだ。) |
should/ ought to (当然) |
She should[ought to]pass the exam because she is smart. (彼女は頭がよいので試験に通るはずだ。) |
must (意見) |
You must go home now. (あなたは今家に帰らなければならない。) |
must (推量) |
You must be hungry. (あなたはお腹が減っているに違いない。) |
used to (過去の習慣) |
I used to play golf a lot. (私はよくゴルフをしたものだった。) |
used to (過去の状態) |
This building used to be a movie theater. (この建物はかつて映画館だった。) |
need (必要) |
You needn’t[need not]come with us. (あなたは我々と一緒に来る必要なない。) |
dare (あえて〜する) |
I daren’t[dare not]tell him the truth. (私はあえて彼に本当のことを話さない。) |
be (進行形) |
I am studying English at The English Club. (私はThe English Clubで英語を勉強している。) |
be (受動態) |
This building was built in 1900. (この建物は1900年に建てられた。) |
have (完了形) |
I have finished my homework. (私は宿題を終えた。) |
do (疑問文) |
Does he speak English? (彼は英語を話すか?) |
do (否定文) |
He doesn’t speak English. (彼は英語を話さない。) |
なお、「助動詞」についての詳細は「英語【助動詞】※話すための英文法|基本から発展を徹底解説!」を参考にしてほしい。
14. 英語の不定詞|「副詞的用法」と「形容詞的用法」と「名詞的用法」
英語の「不定詞」とは「to + 動詞の原形」のことだと考えてよい。「to不定詞」ともいう。
He is going to London to study English.
(彼は英語を勉強するためにロンドンに行く予定だ。)
上の例文の「to study(勉強するために)」(to + 動詞の原形)の部分を「不定詞」(もしくは「to不定詞」)と呼ぶ。
14.1. 英語の不定詞の「副詞的用法」
既に紹介した下記の例文の「to不定詞」は、「〜するために」という意味だ。この例では「勉強するためにロンドンに行く」なので、「to不定詞」の「to study」は、「go」(行く)を修飾している。動詞を修飾しているので「副詞的用法」の「to不定詞」と呼ぶ。
He is going to London to study English.
(彼は英語を勉強するためにロンドンに行く予定だ。)
14.2. 英語の不定詞の「形容詞的用法」
I don’t have time to sleep.
(私は寝るための時間がない。)
上記の例文の「to不定詞」は、「〜するための」という意味だ。この例では「寝るための時間」なので、「to不定詞」の「to sleep」は、「time」(時間)を修飾している。名詞を修飾しているので「形容詞的用法」の「to不定詞」と呼ぶ。
14.3. 英語の不定詞の「名詞的用法」
Our plan is to build a new house.
(我々の計画は新しい家を建てることだ。)
上記の例文の「to不定詞」は、「〜すること」という意味で名詞の役割をしている。名詞の役割をしているので「名詞的用法」の「to不定詞」と呼ぶ。
なお、「不定詞」についての詳細は「英語【不定詞】※話すための英文法|基本から発展を徹底解説!」を参考にしてほしい。
15. 英語の動名詞|「主語」「補語」「目的語」になる動名詞
英語の「動名詞」とは、「動詞を名詞として使うときのことば(詞)」である。
「動名詞」は動詞に「-ing」をつけた形である。動名詞は名詞として使われるので、文の「主語」「補語」「目的語」になる。意味は、全ての場合で「〜すること」でよい。
15.1. 動名詞を「主語」として使う場合
Studying English is interesting.
(英語を勉強することはおもしろい。)
15.2. 動名詞を「補語」として使う場合
My hobby is studying English.
(私の趣味は英語を勉強することだ。)
15.3. 動名詞を「目的語」として使う場合
I enjoy studying English.
(私は英語を勉強することを楽しんでいる。)
上記は、動名詞を「動詞の目的語」として使用する場合だが、動名詞は「前置詞の目的語」としても使われる。下記の例文では、動名詞が前置詞「in」の目的語になっている。
15.4. 動名詞を「前置詞の目的語」として使う場合
I’m interested in studying English.
(私は英語を勉強することに興味がある。)
ちなみに、「前置詞」は「名詞の前に置く詞(ことば)」なので、前置詞のあとには必ず名詞がくる。動詞は前置詞の後には置けないので、動名詞にしていると考えればよい。
なお、「前置詞」についての詳細は「英語【前置詞】使い方はイラストと例文で!基本から徹底解説」を参考にしてほしい。
また、「補語」と「目的語」についての詳細は、下記「17. 英語の文型|「主語」「動詞」「補語」「目的語」と5つの文型」を参考にしてほしい。
「不定詞」についての詳細は「英語【不定詞】※話すための英文法|基本から発展を徹底解説!」を参考にしてほしい。
16. 英語の接続詞|「語と語」「句と句」「節と節」を結ぶ
英語の「接続詞」とは、「語」と「語」、「句」と「句」、もしくは「節」と「節」を結ぶ(「接続」する)「詞」(ことば)である。また、文の一部となる「節」を作ることもある。
16.1.「語」と「語」を結ぶ「接続詞」
「語」と「語」を結ぶ接続詞には「and」「or」「but」「nor」がある。また、上記の例文のように名詞「English」と名詞「Japanese」以外にも、「動詞」「形容詞」「副詞」などの「語」も結ぶことができる。ただし、同じ品詞の「語」のみを結ぶことができる。異なる品詞の「語」を結ぶことはできないので注意してほしい。
16.2.「句」と「句」を結ぶ「接続詞」
「句」と「句」を結ぶ接続詞には「and」「or」「but」「nor」がある。「句」とは、2つ以上の語のまとまりが1つの品詞の働きをしているもので、その中に「主語+動詞がない」ものである。
上記の例文の「by train」(電車で)と「by bus」(バスで)は、動詞「go」を修飾している「副詞句」である。
また、上記の例文のように「副詞句」と「副詞句」以外にも「名詞句」なども結ぶことができる。ただし、同じ働きをする「句」のみを結ぶことができる。異なる働きをする「句」を結ぶことはできないので注意してほしい。
16.3.「節」と「節」を結ぶ「接続詞」
「節」と「節」を結ぶ接続詞には、上記で紹介したもののほかに、「so」「when」「before」「because」「if」「although」などがある。
ちなみに「節」とは、2つ以上の語のまとまりが1つの品詞の働きをしているもので、その中に「主語+動詞がある」ものである。
上記の例文は、「The rain stopped」と「we went out」の2つの「節」を「and」で単純に結んでいる。このように、2つの「節」(や「語」や「句」)を「対等の関係」で結ぶ接続詞を文法用語で「等位接続詞」と呼ぶ。
また、一方の「節」がもう一方の「節」に「従属」している(よりかかっている)関係を結ぶ続詞を「従属接続詞」と呼ぶ。
上記の例文の「when」(〜する時)は、「時」を表す「従属接続詞」である。
16.4.「節」を作る「接続詞」
下記の例文では、接続詞「that」に続く「節」が、動詞「believe」の目的語の役割をしている。このように、接続詞「that」は、文の「主語」「補語」「目的語」などの役割をする節(名詞節)を作る。
なお、「接続詞」についての詳細は「英語【接続詞】※話すための英文法|基本の28種類を徹底解説!」を参考にしてほしい。
17. 英語の文型|「主語」「動詞」「補語」「目的語」と5つの文型
英語には、文の構成要素である「主語」「動詞」「補語」「目的語」の並べ方が5種類ある。その5種類の並べ方を、5つの「文型」という。
17.1.「主語」「動詞」「補語」「目的語」とは?
17.2.「第1文型」
第1文型とは、「主語」と「動詞」(S + V)で完結する文である。
上記の例文は、「She」という「主語」と、「smiled」という「動詞」で完結している文だ。このような文の形を「第1文型」という。
動詞が「自動詞」であれば、その文は第1文型だと判断していい。「自動詞」とは、「目的語」を必要としない動詞だ。一方で、「目的語」を必要とする動詞を「他動詞」という。
17.3.「第2文型」
第2文型とは、「主語」と「動詞」と「補語」(S + V + C)で完結する文である。
上記の例文は、「She」という「主語」と、「is」という「動詞」、そして「beautiful」という「補語」で完結している文だ。このような文の形を「第2文型」という。
「主語」=「補語」の関係が成り立つ文は全て第2文型である。
ちなみに、第2文型の動詞は「自動詞」であるが、「補語」を必要とする特殊な「自動詞」である。
17.4.「第3文型」
第3文型とは、「主語」と「動詞」と「目的語」(S + V + O)で完結する文である。
上記の例文は、「I」という「主語」と、「play」という「動詞」、そして「tennis」という「目的語」で完結している文だ。このような文の形を「第3文型」という。
動詞が「他動詞」で、そのあとに1つの目的語だけがあれば、その文は第3文型である。
第2文型と第3文型の見分け方は簡単だ。「主語」=「動詞のあとの語」が成り立てば第2文型であり、成り立たなければ第3文型である。
17.5.「第4文型」
第4文型とは、「主語」「動詞」と2つの「目的語」(S + V + O + O)の形の文である。
上記の例文は、「He」という「主語」と、「gave」という「動詞」、そして「her」と「a present」という2つの「目的語」でできている文だ。このような文の形を「第4文型」という。
動詞が「他動詞」で、そのあとに2つの目的語があれば、その文は第4文型である。目的語とは、「動作」や「行為」の対象となる語であり、第4文型では、一般的に「〜に」にあたる語と、「〜を」にあたる2つの語のことだ。
ちなみに文法用語では、「〜に」にあたる目的語を「間接目的語」、「〜を」にあたる目的語を「直接目的語」をいう。なお、「人」が「間接目的語」、「もの・こと」が「直接目的語」になることが多い。
17.6.「第5文型」
第5文型とは、「主語」「動詞」「目的語」「補語」(S + V + O + C)の形の文である。
上記の例文は、「We」という「主語」と、「call」という「動詞」、「him」という「目的語」、「Bobby」という「補語」でできている文だ。このような文の形を「第5文型」という。
「目的語」=「補語」の関係が成り立つ文は第5文型である。第5文型での「補語」とは、目的語を説明する「形容詞」もしくは「名詞」のことだ。
第4文型と第5文型の見分け方は簡単だ。「目的語」=「目的語のあとの語」が成り立てば第5文型であり、成り立たなければ第4文型である。
なお、「文型」についての詳細は「英語【5文型】とは?見分け方と構造をわかりやすく徹底解説!」を参考にしてほしい。
18. 英語の比較|「比較級」と「最上級」と「as〜as」
18.1.「形容詞」「副詞」に「-er」をつける「比較級」
何かと何かを比べて「…よりも、もっと〜」と表現するときは、「〜」の単語(形容詞もしくは副詞)の語尾に「-er」をつける。そして「…よりも」は「than…」で表す。
なお、「-er」を付けた形(例:「older」)を「比較級」という。
また、基本、比較級は「-er」をつけるが、そうでない場合もある。「-r」だけをつけるもの、「y」を「i」に変えて「-er」をつけるもの、最後の1文字を重ねて「-er」をつけるもの、そして不規則に変化するものがある。
18.2.「形容詞」「副詞」に「-est」をつける「最上級」
3つ以上を比べて「…の中でいちばん〜」と表現するときは、「〜」の単語(形容詞もしくは副詞)の語尾に「-est」をつける。そして「…の中で」は「of…」や「in…」で表す。
なお、「いちばん背が高い」人は一人しかいないので「tallest」の前に「the」をつけることを忘れないでほしい。「the」は通常「名詞」の前につけるが、ここでは「the tallest person」の「person」という「名詞」が省略されていると考えよう。
「-est」を付けた形(例:「tallest」)を「最上級」という。
なお、基本、最上級は「-est」をつけるが、そうでない場合もある。「-st」だけをつけるもの、「y」を「i」に変えて「-est」をつけるもの、最後の1文字を重ねて「-est」をつけるもの、そして不規則に変化するものがある。
18.3.「形容詞」「副詞」の前に「more」「most」をつける場合
文字数が多い(長め)の形容詞や副詞には、「-er」や「-est」を付けるのではなく、前に「more」や「most」を付ける場合が多い。
上図の例文のように、「popular」や「famous」を比較級・最上級にするには、その単語の前に「more」「most」をつける。「popularer」「popularest」や「famouser」「famousest」とはいわない。
「-er」「-est」の代わりに「more」「most」をつけること以外は全て同じである。
18.4.「as 〜 as …」を使った比較
「…と同じくらい〜」を表すときは「as 〜 as …」の形を使う。
なお、「比較」についての詳細は「英語【比較級・最上級】※話すための英文法|基本から徹底解説」を参考にしてほしい。
19. 英語の受け身|「受動態」と「能動態」
19.1.「受け身」の「意味」と「形」
「受け身」(受動態)とは、「〜される」という意味の表現のしかたである。下の例文では、「窓」(window)が「掃除される」(are cleaned)となっている。
「受動態」は、上記にように「be動詞 + 動詞の過去分詞」の形になる。
「受動態」は「〜される」という言い方だが、「〜する」という普通の言い方を「能動態」という。「受動態」と「能動態」の文の作りを比較すると下記になる。
19.2. 動詞の「過去分詞」の「形」
「動詞の過去分詞」は、規則的に変化する「規則動詞」と、不規則に変化する「不規則動詞」の2種類ある。
「規則動詞」は語尾に「-ed」を付けるだけだが、動詞の語尾によって「-d」をつけたり、動詞の語尾の「y」をとって「-ied」をつけたり、動詞の語尾の子音を重ねて「-ed」を付ける場合もある。
「不規則動詞」は、その名の通り規則性がないので覚えるしかない。不規則動詞の主な重要な動詞をまとめた表が以下だ。
19.3.「受動態」の「否定文」と「疑問文」
下記の例文は「否定」の「受動態」である。
This room isn’t used very much.
(この部屋はあまり使われていない。)
下記の例文は「受動態」の「疑問文」である。
Are we allowed to park here?
(ここで駐車することは許されるの?)
なお、「受け身」についての詳細は「英語の受け身(受動態)※話すための英文法|基本から徹底解説!」を参考にしてほしい。
また、動詞の「過去分詞」についての詳細は「英語【分詞】話すための英文法!現在分詞と過去分詞を徹底解説」を参考にしてほしい。
20. 英語の関係代名詞|「主格」と「目的格」
「関係代名詞」は、名詞を後ろから修飾(説明)するときに使用される非常に重要な代名詞だ。関係代名詞は、名詞とその名詞を説明することばをつなげる役割がある。
20.1.「主語」の役割をする「関係代名詞」
「主語」の役割をする関係代名詞は「who」「that」「which」の3つある。「人」を説明するときは「who」もしくは「that」、もの・ことを説明するときは「which」もしくは「that」を使う。
上記の例文では、上の行の2つ目の文の「主語」である「The friend」を、関係代名詞の「who」に代えて2つの文を合体させている。このように、「主語」である「a friend」という「人」を後ろから説明するときは「who」(もしくは「that」)を使う。
上記の例文では、上の行の2つ目の文の「主語」である「The machine」を、関係代名詞の「which」に代えて2つの文を合体させている。このように、「主語」である「the machine」という「もの」を後ろから説明するときは「which」(もしくは「that」)を使う。
20.2.「目的語」の役割をする「関係代名詞」
「目的語」の役割をする関係代名詞は「who」「whom」「that」「which」の4つある。「人」を説明するときは「whom」もしくは「who」もしくは「that」、もの・ことを説明するときは「which」もしくは「that」を使う。
上記の例文では、上の行の2つ目の文の「目的語」である「The woman」を、関係代名詞の「who」もしくは「whom」に代えて2つの文を合体させている。このように、「目的語」である「the woman」という「人」を後ろから説明するときは「who」もしくは「whom」を使う。
上記の例文では、上の行の2つ目の文の「目的語」である「the book」を、関係代名詞の「that」もしくは「which」に代えて2つの文を合体させている。このように、「目的語」である「the book」という「もの」を後ろから説明するときは「that」もしくは「which」を使う。
ちなみに、主語の役割をする関係代名詞を「関係代名詞の主格」といい、目的語の役割をするものを「関係代名詞の目的格」という。
なお、「関係代名詞」についての詳細は「英語【関係代名詞】※話すための英文法|基本〜発展を徹底解説」を参考にしてほしい。
『英語独学完全マニュアル』
独学で効率的に習得する科学的学習法の全て(全79ページ)
英語は独学が基本です。しかし、「自分の学習方法が正しいかどうか…」不安に思っていませんか?本書は、英語の学習方法についてお悩みの皆さまに、第二言語習得研究と脳科学(神経科学)研究の知見に基づいた真に効率的な英語学習法をご紹介する解説書です。
無料eBookの主な内容
- 単語・文法・発音の効率的な基礎力強化方法
- インプット(読む・聞く)能力向上のための英語脳作りトレーニング法
- アウトプット(話す・書く)能力向上のためのリハーサル・トレーニング法
- 学習計画の立て方と効率性を上げるための学習習慣
そろそろ本気で英語を習得したいとお考えの方におすすめです。また、「英会話スクールに通っているけど思うように上達しない…」「TOEICで高得点を取ったけど話せない…」などでお悩みの皆さまも是非ご一読ください。